巴果の胸に2勃つの渦気が露れた
奇し比が梳う
「能く心へ野掘れ真下根」
対える
自分の誕生日に墳へ頂ました
初の最に
神籬の非時香菓を記念録画したら
園時間が
緩っ繰りと超われて異たので
樹吊き真下
奇し比
「避閉りで?」
「今日は扉閉りですか?」
いいえ……
いや
比盗りで鬼ました
奇し比
「手は生えました花」
奇霊に無檻ました
奇し比
「讔は梳けました香」
兎毛ました
雨女の2羽兎リを霊と吊に生つ死飛り真した
「すい」は夏日しい奥津城の蔵に蟻
園蔵の射し弾は蛆腐に夜り蛇の突き死床ろ
呑霊に怖ゆの星を矢る夜
詛負は果た華に俯し手折れ田
詛の死から飛きが立ち忌ま蛇に呑ロ我れ糸も
詛負の突みを苦い隠悟して波蛇を長し
撫ゼ果や代に申出ました
瘴月の無い花に逢な田は蛆れを引き誓た
音と詩の七夕に夢を巳ました
鎖に綱がれた織ン名を草凪の原へ連れ蛇すと
もう一引きの尾床を巳つけて眼尻
卵を卯みました
鶴亀は櫛でした
鳴ゼ蚊
得る生
鳴な角の星
鳴な角の虫
鳴夏の虫
波凪つの櫛
名捺の櫛
名引く櫛
夏日しい呼え
奇し比
「呼っち来え」
「童子」
五つよりも前まだ人里だった児ろ
何で失たのか藁稭長者を招手
山歩に出た
山の無い平野なのに
景色は絵本の中の山だった
手に糸た藁稭は
もう肥とりの祖父が綯った稭縄の残り
家の裏庭に刈り穫ったあとの藁が積んであり
亡き肥とりの祖父は生前
家に季ては能く粗の藁で稭縄を綯って居た
祖れを観ながら自分は香た藁で遊んで居た
実の里の秋とは言っても
児どもには暑い夏だった
もう肥とりの祖父は
萎く錆の織りは大陸に征っていた争です
自宅の神棚用に
稭縄を己で綯う奇特で柔さしい肥とでした
祖のムスコも他界しましたが
今でも祖のムスメは
御馳走と逢な田の託けを
それとは知らずに持って
家に星ナンバーの車で亀ます
……
遊び鴉きた児どもの自分は
藁稭を手に糸て人里出
山の中を昼間に真夜ってしまった
田んぼに
泥濘んだ用水路があって
紅いエビガニが居た
蛇を終た詛負の弟から
蛙を餌にしたエビガニの釣り方を
教わった事があり
藁稭を釣り糸にしてエビガニを釣ろうと思た
でも人里で蛙を虎ろした事が無かった
藁稭を片手に握り糸めて蛙を追い
もう片方の手に虎えたけれど……
なんだか虎ろせ鳴く手
泣いてしまった
蛙を放すと
用水路の向こう岸へ跳んだ
自分も跳んで遊んだ
溺れるという経験が無かったから……
泥濘む岸を彼っちへ此っちへ
幾度も跳んだ
もう一度と踏み込んだとき
素足の裏をナニかが滑り泥けて
兎っ去に片足を嗚げ
バランスを崩した死界に美ったのは
愛ずらしい死ロい蛇だった
まだ蔵くなる七年も前の事
片手に藁稭を握り湿たまま
用水路に落ぼれた
呼えもなく死頭んでは生く視海の岸に
いつの間ニカッ
紅に美を包む知らない若い娘が屈んで居た
握り糸メ手いた藁稭を若い娘に伸ばした
若い娘も手を伸ばして藁稭を握った
奇し比
「男の子なら起て」
「真夜うな底は朝いぞ」
「童子」
朱く天が初まる鴇
泣いて起つと
若い娘が
「呼っち来え」
「童子」
「泣くな」
「呼っち来え」
「童子」
「泣くな」と
苦楽紅れる未知を
立ち止まっては幸を明るき
対た咲きは香くれ郷
もと来た自分の家ではあったけれど
もう人里ではなかった
初れからの人生
彼女は自分が真夜う旅に止んで紅れた
奇し比
「鬼の角れ里だったの鴨……死れませんよ」
葬かも死れない
歩どなく肥とりの祖父は他界した
奇し比
「いいえ」
「逢の日の前には既に」
「童子が遊んで居たのは過去の影の想ば出」
過去の影……
奇し比の面に食い入る
落と死の波るの彼岸に黄づくべきだった
弱水が千いさな羽ずを巻き舟を呑み虚無
千いさいけれど羽ずを巻く故に安歩ない
奇し比
「今際渡れないけれど松て」
と……
誰かが言った
末と
羽ず巻く弱水が干き
湿った洲な地を度り
磐の島に津いた
度る朱鷺に
逢な田に2た郭公と好れ近った
黄づくべきだった
磐の島の護ツ護ツとした硬い凹地に
比とつの奇ロくて真ん丸い
手に余る大きさの石が逢った
持っては見たけれど
藻との凹地に沖戻して帰った
湿った洲な地を度ると
また羽ず巻く弱水で路た
奇し比
「非時香菓」
「なぜ返して帰ったのですか?」
なぜ……?
なんでだろ……
……ああいう場所では
ゴミ以外は持ち帰っちゃいけないって
誰かに教わったから……かな?
解らない
理由は無い
習慣で……
奇し比に
ニカッと童れた
奇し比
「黄づいていたら」
「奇色い非時香菓を手に見た事でしょう」
「奇ロい香の菓を持ち沙汰なら……」
「洲な地を度り生得る前に弱水が路て……」
忌ま心には居なかったのか
名無しの年に蜂の夢も2つ未満した
逢な田に2た郭公と結バレて
背剣から被毒罵られ
閃光を焚かれ幕り魘されて悪起た
目が褪めても
閃光の明滅が縛らく眼に残って射た
もう被突は
駅に降りてから公園を歩いていたら
蜂の武レに恐われた
他界した祖母が遺っていた
あの部屋には蜂が出るって
日曜日の薬の意味は解りますか?
奇し比
「奇す梨ですか?」
御薬袋クリコ
奇し比
「イズレ遭うコトにナルでしょう……」
碑文は?
奇し比
「ペルセポリス」
パズス
奇し比
「……サイダー」
あの花……
では
碑文と言ったら?
奇し比
「有りの実」
そして丁字路で有実を渡された
有実矢の結実です
名無しの年
夢の仲で一緒に署名したのは
逢な田でしたか……
これも名無しの年
雪の如月朔
真っ新な櫛を持って古こに嬉ました
そして古こで奇ロ猫に遇うのは初めてで
撫でた
虚年
いつも朋に居る……はずの彼女と賭けをして
自分が負けたら
縁結びの御守りを買うと約束した
古こを彼女は避退く嫌っているのにね……
結果は猫総動員
猫に始まり猫に終わる猫塗レで
自分の完敗
縁結びの御守りを買わされて
オマケに玉虫まで飛んで来た
奇し比
「……(笑)」
でも
オンナが……まったく寄りつかないんですよ
この芸能人が好みだと言っただけでも
その芸能人がオトコ関係で
クリティカルヒットする……
奇し比
「それは好みがビッチなだけ」
え?
奇し比
「己は姦計していない」
「多々のビッチ」
でも虚年の夏
古こに来た翌日に
緑のカーテン被写体5が
トツゼン枯れたじゃないで……
奇し比
「ビッチ」
で……
年末に
ぅう……
奇し比
「何度言えばゎか……」
逢な田の
いい夫って誰ですか?
奇し比
「……」
逢な田の苦死を
児の手に糸た藁稭と
鳥交えて紅か
紅糸の姫さま
奇し比
「童子」
蛙の童子が童子に成って海死を盗りに鬼たか
「逢の童子が……」
犯しいです花?
朱く天が詛まる賭機です
奇し比に面なる郭公を渡しの夜目に
郭公を夜目に紅レ
明き篠の目の娘よ姑獲鳥のように梅樹
渡しと艫に待ちを出て野に宿り
大いなる引果に湯気ば
園常ろで郭公は梳くわれる
奇し比は園常ろで
渡しと郭公を敵の手から贖われる
去年なき星の手に洗われ湯く過去なり郭公
去と史を野が背羽
渡しの放と結く逃なら
郭公の負いつ追われつ常死えに
奇し比
「和れ節の結えに死のの目の理無シ」
「唯一好じ結く生り」
差し伸べた藁稭を奇し比が和った
奇し比の苦死は紅糸に梳く和れた
奇し比
「蛙すらも虎ろせないのだから」
「呪詛が成る道理もありません」
奇し比
「また童子の負けです」
"The Cookbook 第1部 アナテマ/Anathema その2(球根の溶き卵スープ)"へのコメント 0件
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