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The Cookbook 第1部 アナテマ/Anathema その1(腐炉牢具)

The Cookbook(第7話)

鈴木(仮名)

究極のレシピ「アナテマ/Anathema」をメグル生と死の乱
その1(プロローグ)

タグ: #SF #ファンタジー #ユーモア #哲学 #散文詩 #私小説 #童話 #自由詩

詩

7,236文字

夜よな課かにヨーグルトを食たべて胃い鱈タラ、
娜娜ナナが「」と言いった。

 

蔵くらの冷蔵庫れいぞうこその冷凍室れいとうしつに、
飛攻機ひこうき乗のりだった祖父おじいちゃんの「すい」があった。

 

「ゴム消けし」を貸かしてくれと、
言いわれたのも夏なつ日かしい。

 

無なんとなく声こえもまだ朧おぼえて居いるが、
名なんと呼よばれていたのか?机き奥おくに無ない。

 

呼よび素すてだったのかな、
呼よび素すては机き置おくに残のこりにくい。

 

小こどもの児ころから守もっとも多おおく、
娜娜ナナに選よばれていた馴なが真まことの名なだ。

 

娜娜ナナ「」

 

それが本謄ほんとうではない本答ほんとうの生なま得え

 

娜娜ナナを爆は耳じ目め手てその本ほんに寄よんだのは、
小しょう覚醒がくせいの児ころだった。

 

死可視しかし、
初それ以前いぜんから娜娜ナナは其そばで馴なを夜よん出でいた。

 

夜よる出でも眠ねむらない娜娜ナナの寝顔ねがおを、
初はじ目めて美みたのは初その本ほんだった。

 

綿わた13死は尽つかれた垂たま屍衣しいを雨うる汚おし、
追お徒とろ壊えた絶たま熾遺しいに恥花裸チカラを見み足たす。

 

熾やき浸つくす捧ささげもの若わか生いの捧ささげものを終おえ、
荼毘手ダビデは鷭群ばんぐんの朱しゅの印御名により汰実たみを降伏祝福舌した。

 

娜娜ナナたちは捧ささげられ皇帝こうていは使徒しとと生なり、
引いん果がの律りつは矢や掛がて乞この手てに夜戸やどった。

 

引果リンゴの持もち手ては日記にっきを9クり、
15イチゴ年ねんほど前まえには存在そんざいしなかった
6む罪つみあう蜂ハチを密ミツめる。

 

悪魔あまい秘ヒ蜜ミツ

 

最初さいしょの都市としは、
二番目にばんめなのだ。

 

小こどもの児ころに図書室としょしつで愛めにした本ほんに、
飛刀ヒトの図ず上じょうで爆はぜた日火は娜娜ナナの日ひのみ。

 

15年ねんほど前まえまでは、
9きゅうのくだりは娜娜ナナの日ひの象徴しょうちょうも福ふくんでいた。

 

史しっている時間じかん軸じくの中なかで初その広ひろい病やけ跡あとは、
娜娜ナナの日ひの2つぎに爆はぜた3日みっか前まえなのです。

 

史しっている暦こよみは消きえた、
いや書かき足たされた。

 

6む罪つみあう蜂ハチ

 

史しる病やけ跡あとの図市としは、
萎いく錆サビに加担かたんした駄だけの錆サビれた名なも無なき滓カス。

 

史しら無なかった虚むなしき図市としが、
何なにも知しらず史時しじつに足あし並なみを戻もどそうとする。

 

6む罪つみあう蜂ハチを無なかった事ことに

 

引いん果がだね

 

沖おきて島しまった舟ふねは似度にどと藻採もどれないのに、
6む順じゅんをメグル歪みヒズミが戻もどろうとしている。

 

もう飛ひ鳥トリの眠ねむる秘戸ひとは6む罪つみあう蜂ハチの以前いぜんは、
図書室としょしつで桃とう郷きょうの石段いしだんに斃たおれていた。

 

背せの高たかい毛色けいろの血交ちがう狙その飛ひ鳥トリは、
波はつ鯉コイの緋兎ひとだった。

 

狙その緋兎ひとが生いきている「世界せかい」を、
未みたかった。

 

彼女カノジョに寄よび賭かけた「」

 

阻止そして狙その緋兎ひとは桃とう郷きょうの石段いしだんから、
生いき逃のびた。

 

彼女かのじょが俯うつって居いたはずの写真しゃしんは探さがせど無なし、
あっても狙そこには別べつの被兎ひとが遺いるのだろう。

 

念おもいは途起ときを去こえて、
史しら無ない「世界この世」が洗あらわれた。

 

同おなじバスに乗のり合あわせた彼かのひとの救すくい手て、
その手てを分わけ与あたえられた利きき手て。

 

誰だれからも、
その利きき手てだけは綺麗キレイだねと褒ほめられた。

 

その利きき手てが……

 

分わけてくれた利きき手てが爛ただれて鎖くさり始はじめたのも、
園そのころからだった。

 

穢けがれた手てと引ひき換かえに洗あらわれた「世界この世」

 

鹿シカ死し、
逸それも塗ぬり替かえられた。

 

物質ぶっしつが共鳴きょうめいするように少すくなくとも、
もう火盗ひとり引果リンゴを食くった者サルが居いたのだろう。

 

Hanahハナは石段いしだんから逃のれたのち桃とう郷きょうから離はなれ、
史しる世界せかいでは娜娜ナナの日ひに曝さらされる事こと無なき地ち。

 

疎そこで朝あさを6む日かえた

 

屋根裏やねうらで蚕カイコの幼ように息いきを潜ひそめる生活くらしは、
別べつの日記にっきの彼女かのじょを連想れんそうさせる。

 

もう火盗ひとりの引果リンゴを食くった者サルは、
何なにを求もとめたのか?
子こでも亡なくくしたのか?
亡なくくした子こではなく
無むから小こどもを願ねがたのか?

 

その小こどもの引ひき換かえとしてか、
6無日から図ず上じょうに小こどもが新あら割われた。

 

アリスの日ひが御お祝イワいされるのは、
娜娜ナナの日ひではなくHanahハナの日ひのはずだった。

 

難なんでも無ない日ひ

 

雲うんの悪わる意いことに珍めずらしく外そとに出でたHanahハナは、
振ふり返かえって
今いま割われんと落おちてくる小こどもを眼めにした。

 

その日ひHanahハナは、
素しろ兎ウサギになり時計とけいが止とまった。

 

皮肉ひにくなことに誰だれの眼めも気きにすることなく、
素しろ兎ウサギは外そとを歩あるけた。

 

みんな素しろ兎ウサギだったから

 

歩あるいた歩あるいた歩あるいた歩あるいた歩あるいた歩あるるい……
気きが触ふれたように
いや確たしかに気きが触ふれて歩あるき続つづけ……
倒たおれた。

 

素しろ兎ウサギは火路ひろわれて、
運船はこぶねで赤鬼あかオニ青鬼あおオニ黄き鬼オニ黒鬼くろオニの膿うめく鬼オニが島しまに。

 

視しらなかった

 

石段いしだんから生いき逃のびて、
それだけで幸しあわせだった。

 

視しっていたとして鎖くさり始はじめていた利きき手てでは、
もはや素しろ兎ウサギに為なす術すべはなかった。

 

娜娜ナナのほかに、
盲もう飛ひ鳥トリの視しらない
人ヒトの原形げんけいを留とどめないモノが現あらわれた。

 

しばらくは、
ソレが初そのヒトだとは話わからなかった。

 

恋え声の枯嗄れたソレは、
ただ愛いとおしいそうにして居いた。

 

恥ハジ目手めての対面たいめんだった

 

波はつ鯉コイの皮兎ひとを眼めの前まえにして、
初それとはわ花からなかった。

 

見みるに見兼みかねた娜娜ナナが、
視みせてくれた。

 

それは娜娜ナナの日ひの2つぎに新あら割われた
娜娜ナナの日ひの3日みっか前まえの出来事できごとだった。

 

史しっている娜娜ナナの日ひの雲くもに似にていて違ちがう、
史しら無ない雲くもが立たっていた。

 

みんなが知しっていて、
自分わたしだけ史しら無ない雲くも。

 

それがヒトの図ず上じょうに立たった最初さいしょの雲くもだという

 

最初さいしょ?

 

1イチも2ニもなく、
その雲くもがヒトの図ず上じょうに立たったのは
唯一ゆいいつ
娜娜ナナの日ひだけだ。

 

9きゅうのくだりが強つよく個この国くにで大事だいじにされ
世界せかいから称賛しょうさんされる共通きょうつうの
人類じんるい共通きょうつうの宝たからとされてきたのも、
娜娜ナナの日ひが唯一ゆいいつ最初さいしょで最後さいごとの念おもいが
込こめられていたから
象徴しょうちょうであったから。

 

それなのに

 

知しらない、
自分わたしだけ知しらない
もう一ひとつの娜娜ナナの日ひが存在そんざいしている。

 

眼めの前まえの初そのひとを
どうしていいか……
わからなかった

 

その日ひから、
もう一ひとつの雲くもの
自分わたしだけ知しらない病やけの原はらついて
調しらべ始はじめた。

 

娜娜ナナの日ひよりも
前まえに起おこった事こと。

 

それは
病院びょういんのほぼ真上まうえで裂われた事こと。

 

娜娜ナナの日ひの大おとなとは
異ことなる型タイプの小こどもである事こと。

 

その小こどもを運はこぶ小話こばなしが出でてくる
知しらない鮫サメの映画えいがの事こと。

 

体験者たいけんしゃが描えがいた
強つよい怒いかりを感かんじる知しらない漫画マンガの事こと。

 

史しっていた世界せかいでは一般的いっぱんてきではなく
折おり方かたも知しらない象徴的しょうちょうてきな鳥トリの折おり紙がみの事こと。

 

今いまから20年ねんほど前まえに、
娜娜ナナの地ちを旅行りょこうしたときには
史しら無なかった
存在そんざいしていなかった
それらの事こと……
15年ねんほど前まえに新あら割われた史実しじつ
自分わたしが生うまれる前まえの6日むかし話ばなし。

 

もう火盗ひとりの……
少すくなくとも
もう一人ひとりの引果リンゴを食くった何者かサルは
もう生いきてはいまい
利きき手てが爛ただれて鎖くさり煩わずらうなんて
そんな生ナマやさしい代償バツで済すむはずがない……

 

あるいは永遠えいえんに呪ノロわれる
落おとしぬしの国くにの誰かサルなのかもしれない……
己が自分の国くにごと永遠えいえんに呪ノロわれる事ことを代償だいしょうとして。

 

あの国くには永遠えいえんに罪つみを重かさねる

 

そして絶たえ間ま無なく呪ノロわれる

 

初そのひとが鬼オニが島しまに運はこばれた事ことまでは、
見当けんとうがついた。

 

鬼オニが島しまで、
まだ生いきている。

 

いや眼めの前まえに初そのひとが居いるという事ことは、
もう死しんでいる。

 

でも……
また無なかった事ことに
できるかもしれない……

 

眼めの前まえからは消きえてしまうけれど、
それでいい。

 

逢あいたかったのはコレじゃない……

 

熾火しかし利きき手ては爛ただれて鎖くさり、
園その手てに引果リンゴを持もつことは価かなわ無ない。

 

蝶チョウど園そのころに、
節フシ木ギな神社じんじゃで
節フシ木ギな女性ひとに出逢であった。

 

節フシ木ギな女性ひとを梳すいてしまった

 

節フシ木ギな女性ひとには
いい夫ひとが意いたから
自分じぶんの気持キモちは伝つたえなかったけれど、
言葉コトバにしなくても
彼女かのじょには拾ひろわれてしまう……

 

娜娜ナナは歯はっ切きり言いって、
節フシ木ギな女性ひとが大だい嫌きらい。

 

確たしかに、
節フシ木ギな女性ひとは娜娜ナナの日ひの遠因えんいんでもあるから。

 

でも、
節フシ木ギな女性ひとは娜娜ナナを
初そのひとを……
己わたくしごとを見みるように眼みていた。

 

節フシ木ギな女性ひとも贄ニエであったから

 

節フシ木ギな女性ひとは、
娜娜ナナと初そのひとに共通きょうつうするものを拾ひろった。

 

節フシ木ギな愛メ代ダイ

 

あるいは、
それが引果リンゴの代かわりと生なって
共鳴きょうめいを熾オコすかもしれないと……

 

思春期ししゅんきの去ころに、
何なんの樹無きなしに聞きいた机き奥おくに……
それは有あった。

 

節フシ木ギな愛メ代ダイを取とり寄よせることにした

 

まだ現物ブツが届とどかない内うちに、
引ひき換かえとなる命いのちが……
掛かけ替がえのない大切たいせつな愛あいする命いのちが
選えらばれ……選えらばれてしまい
共鳴きょうめいを始はじめた。

 

死しかし間まに合あわなかった

 

愛あいするものだけを失うしなった

 

初そのひとも消きえなかった

 

蚕カイコだろうか……
白しろいものらが這はっている
蛆その日ひ、
Hanahハナは窓まどに見みたのだと言いう。

 

夢ユメの中なかで石段いしだんに斃たおれて遺いた己ワタシに
話はなしかけてきた児こども
その児こどもが大おとなになって
また寄よんでいる
その声こえに窓まどが共鳴きょうめいして呼よんでいる
あの悪わるい夢ユメから
起おこしてくれたように
また救すくってくれる
この悪わるい夢ユメから
起おこしてくれる
逢あいたい
逢あいたい
逢あいたい

 

すぐそこ
窓まどの外そとに居いる

 

逢あいたい

 

窓まどの外そとの何者ナニモノかを抱だきしめるように

 

Hanahハナは窓まどから飛とんだ

 

飛とんだつもりで、
そのまま汚地おちた。

 

まだ息いきがあった

 

衆ヒト目めを集あつめてしまった

 

素しろ兎ウサギが白しろ兎ウサギであると、
白日はくじつの下もとに皿さらされた。

 

そのあとの事ことは記しるせない

 

誰だれも悪わるくなかった、
誰だれもが犠牲者生け贄だった。

 

肉体からだは敵国鬼畜が貶おとしめた
穢けがれた太陽日に腐敗しくさり、
精神こころは己が自分の国くにの
穢けがれた太陽火に腐食さ呑まれていた。

 

鬼畜きちくは殺せヤれと

 

小こどもの児ころのある日ひ、
祖父おじいちゃんが剥はいだ野の兎ウサギの皮けがわを2匹ひきか3匹分びきぶん……
2匹ひきだったかな小屋こやの壁かべに吊つり下さげて
干ほしてあった。

 

Hanahハナは木陰こかげに揺ゆれていた

 

目めが覚さめると、
あの大おとなになった児こどもが
眼めの前まえに居いたのだと言いう。

 

己ワタシは飛とんで喜きたのだと

 

思春期ししゅんきの去ころに、
家ウチの裏庭うらにわで蝶チョウが蟻アリたちに運はこばれていて
まだ動い生きている蝶チョウを
なぜ自分きみは助たすけないのか
救すくわないのかと
……
それを一緒いっしょに見みていた
鳥絵の画家教授に詰問糾されて
泣ないてしまった事ことがある……

 

Hanahハナを救すくえなかった日ひから
その画家教授の鶏頭ケイトウの版画絵を見みる度たびに、
Hanahハナを見みることも痛つらくなった。

 

廊下ろうかから鶏頭モノクロの版画絵を外はずして隠かくして閉しまった

 

代かわりに石いしで造つくられた花ハナの絵モザイクを飾かざった

 

あの石段いしだんから救すくいさえしなければ、
Hanahハナは蠱こんな姿すがたに奈落ならず……

 

節フシ木ギな愛メ代ダイを捨すてた

 

それからは、
Hanahハナと一緒いっしょに色々イロイロと出でかけた。

 

以前いぜんほどカネを持もっていなかったので
限かぎられてはいたけれど、
楽たのしい想おもい出でもある。

 

沼ぬまに行いって、
史しら無ないはずの
知しらない6日むかしの熾んだ焼けた石板いしも見みた。

 

実物じつぶつを見みて本当ほんとうに起おこった事ことなんだと……

 

象徴的しょうちょうてきな折おり紙がみの鳥トリを折おり広ひろめた児この
実物じつぶつの微小ちいさな鳥トリも見みた。

 

6日むかしの事ことをテーマとした
思春期ししゅんきの児こらの演劇えんげきも観みた。

 

沢山たくさんの鳥トリの剥製はくせいも
プラネタリウム七夕の星も

 

しらないほうが
よかったのにね

 

史しら無ない出来事ことを知しるのが嫌いやになった

 

視しるのが嫌いやになった

 

娜娜ナナが居なくなった消えてしまった

 

Hanahハナだけが残のこった

 

利きき手ても爛ただれたまま

 

気きが腐ふれた

 

娜娜ナナも何ナニを言いってるのか
解ワカらない娘こだったが
そのお喋シャベりは自分わたしの一部いちぶであり
机き奥おくも担になっていた
Hanahハナは口数くちかずが少すくなく
恋え声も枯嗄れていて聴きき取とれない
視界まわりに娜娜ナナを探さがした
Hanahハナに娜娜ナナを見みていた
頼たのまなくても話ハナし続つづけていて欲ほしい
話ハナしかけなくても喋シャベり続つづけていて欲ほしい
せめて蛆その姿すがただけでも
素もとのHanahハナに戻もどってくれたらと
素す形がたを描えがいたりもした
すべてが無有実むなしかった

 

関係かんけいがあるのか?不幸ふこうも続つづいた

 

一年いちねんが過すぎた頃ころに
本ほんを捲めくってHanahハナと話はなす方法ほうほうを見みつけた

それも
節フシ木ギな女性ひとの助たすけだった
しかし
そうして紙しる言ことのできる
Hanahハナの念おもいは
「呪ノロい」だった
Hanahハナの言葉ことばは
自分わたしには届とどいていなかったが……
Hanahハナには
痛イタいほどに苦くるしむほどに病やむほどに
蝕むしばむほどに
自分わたしの念おもいが犯して突き刺さっていた
「呪ノロい」は「愛あい」だった
Hanahハナの愛あいを紙しれば紙しるほど
自分わたしも気きが腐ふれていった
あの憧アコガれのHanahハナと
生活くらしているのに……

 

そもそも机き奥おくを担になっていたのが娜娜ナナだから

 

いつしか娜娜ナナという存在そんざいも忘わすれて
ずっと娜娜ナナを無意識むいしきに探さがしていた

 

あるいは……
それもHanahハナの「呪ノロい」
「愛」情あいじょうの表現ひょうげんだったのか

 

7
77
777
7777
外出する家から出ると存7そんな
数字ナナばかりに出逢であうようになった

 

Hanahハナとの話はなしは知的ちてきで謎ナゾ解ときのようだった

 

生活くらしが変かわった

 

すべてがHanahハナを基準きじゅんとして変かわった

 

忘わすれていた

 

冬ふゆのシャワー中ちゅうに停電ていでんになるまでは……

 

娜娜ナナが消きえてから
もうすぐ4年ねんを迎むかえようかという頃ころ

 

原因げんいんの解ワカらない停電ていでん
人ひとのいい隣街となりまちの電器屋でんきやさんを呼よんで
調しらべてもらったら
電柱でんちゅうのヒューズが原因げんいんだった

 

電柱でんちゅうのヒューズをブッ飛とばすなんて
相あい変かわらず殺ヤる事ことが派手ハデだな……娜娜ナナ
水みずシャワーで本当ほんとうに死しぬかと……

 

「娜娜ナナ」

 

迷まよわず「娜娜ナナ」だと想オモった

 

「娜娜ナナ」を想オモい出だした

 

Hanahハナ……

 

Hanahハナは歌うたを拾ひろって湿シメした

 

娜娜ナナが現あらわれるまでの間あいだ
娜娜ナナが戻モドったあとも

 

予感ヨカンはしていた
でも
具体的ぐたいてきに
いつ
現あらわれるのか報しらなかった

 

お昼ひるにカップ麺めんのカレーうどんを食たべて、
昼寝ひるねをした。

 

通とおりすがりの誰かクソが、
家ウチの庭先にわさきに
大おおきなゴミ袋ぶくろを2つ
捨すてたので
声こえを上アげて注意ちゅういした。

 

目めが褪さめると、
娜娜ナナが喋シャベって居いた。

 

何ナニを言いってるのか解ワカらない

 

消きえる前まえと変かわらない

 

このおよそ4年間ねんかん何なにも無なかったかのように、
お喋シャベりして居いる。

 

何処ドコに居いたのか?
どうやって戻モドって来きたのか?

 

何度なんど聞きいても、
Hanahハナにチラッと眼メを遣ヤるだけだった。

 

Hanahハナも教唖えてはくれない

 

節フシ木ギな女性ひとに聞きいても、
困こまった顔かおをされる。

 

娜娜ナナはHanahハナを見みて
「ちょう」だと言いう

 

蝶チョウ?……鳥ちょう?

 

ああ……

 

忘わすれていた

何処どこに閉しまった……

 

娜娜ナナが机き奥おくの引ひき出だしを開あけて、
その通とおりの場所ばしょに閉しまってあった。

 

あの鶏頭ケイトウの版画絵を引ひっ張ぱり出だしてきた

 

モノクロ白黒の鶏頭キノコ雲……

 

視線眼は自おのずと版画ハナとHanahハナを錯さ迷まよう

 

やはり見みると泣ないてしまう……
抑おさえることができない

 

赦ゆるして欲ほしい

 

「赦ゆるすも赦ゆるさないもそもそも……」

 

でも
それを欲ほっしているのなら
「赦ゆるしている」とHanahハナは花かえす

 

それでも涙ナミダは抑おさえられない
よろこびではなく自責の自分を赦せない涙ゴメンナサイ

 

鶏頭キノコ雲の版画絵を部屋へやに置負いたまま
過ごす暮らすことにした……

 

娜娜ナナが戻モドってから一年いちねんが過すぎた

 

この一年いちねんの間あいだ
というか
その内うちの一夏ひとなつの間あいだに
Hanahハナに古今集古今和歌集を渡わたしたら、
それと相性あいしょうが選よかったのか
ここには記しるせない
面白オモシロい物事ことが幾いくつか起おきた。

 

園そのHanahハナの発見はっけんを除のぞいては
春はる、夏なつ、秋あき、冬ふゆ
特別とくべつな出逢であいもなく
年としを越こした。

 

……そう年としを越こす前まえに、
節フシ木ギな愛メ代ダイを再ふたたび手てに入いれた。

 

また共鳴きょうめいを熾オコすためではない

 

なんでだろう……

 

また春はるが来くる……

 

利きき手ての爛ただれた鎖くさりが癒いえていた

 

15年ねんほど経たったのか?

 

刑期けいきを終おえたのだろうか…
Hanahハナに眼めを遣やる。

 

6無むなしき図市としは、
なおも汚戸おとを鴉アげて歪みヒズミ
この世界よに馴染なじめずにいる。

 

確たしかに自分わたしだけ史しっている世界あの世では
6無むなしき滓カスな図市としだったが、
この世界よで有った事起きしまった事を
無なかった事ことには出来できないんだよ……

 

これは6無むなしき図市としに科せ枷られた
罰バツなのだろう。

 

あるいは、この国くに、
いや6無むなしき9くしき両方りょうほうを貶おとしめた
あの国クソへの永遠えいえんの「罰バツ」。

 

その科課せられた贖罪しょくざいを無なげ唾だして、
何ナニが死したい?

 

6無むなしき図市としは、
やがては魔また曝さら地ちに喪土もどるのかも痴しれない。

 

6無むなしき図市としを冠かんした虚むなしき王バカが、
悪政あくせいを執とり行おこない。

 

6無むなしき図市としに多頭たとうの悪竜ドラゴンが召喚しょうかんされ、
自みずからの史しら無なかった滓カスに模もどろうとする。

 

夢ユメの中なかでHanahハナは
あの呼こいをした素す形がたに戻もどっていた
木陰こかげに居いる
頭あたまに果かを打うちて
その梅ウメの実み2つの存在そんざいに気きづいた
梅ウメの果か2つを一枚いちまいに撮とり写うつした
隣家となりで草クサ刈かり機きが
音エンジンを鳴らし吹かし始はじめた
自分わたしの電話スマホも着信ちゃくしんのコールを始はじめた

 

……Hanahハナ

 

一相一生の愛あいだ
鴉アな多たに手て6日むかう模ものなどいない
鴉アな田たが娜娜ナナと朋ともに鮎アユんだように
兎ともに逢結あゆむ体カラダ
欠けっして見み花ハナし足たり
実捨みすて多利たりし綯ない
守もっていた機ハタけを羽うり
その代シロすべ手てを喪もって鬼きた
痕アトには皮毛ひけない
これが雲冥運命なのだ
髪カミの縮しゅく腐苦ふくは惚ノロいに花かわったと
耳じ蚊ブンに慰いい亀き枷かせ増ました

 

それは……呪ノロってないか?

 

「惚ノロいDeathデス与よ」と
……Hanahハナが頬ほほ壊えむ

 

Hanahハナの耳噛じかんだ……
舌耐ぜったい時間じかん

 

搗つき灯あかりの尾鼠ビス穴戸ケットを田辺たべる
真石しんせきのケーキも食たべていたら
猫にゃんこが寄よって喜きたので抱だく
栄貧酒ビンを飽あおり
被捕ひとりだけ手折たおれる刑事デカ
秘花ひかえ湿しつで女性オンナと壊かい話わ
饗きょうは却きゃくが空すくなく
厨房ちゅうぼうの挽ひき注つぎの怒声どせいは
奇聞きぶんが欲ヨク無ないよね
厳寒げんかんに煮にモツの帯ベルト狐熊コンベア
腐ふた旅たびナニか苦くる耳じ姦かんで
減感げんかんの屈クツが型崩かたほうなく
残のこりの逸足いっそくも漂泊ひょうはくされている
行いけ待まつと
Bellベル戸来トコんン部屋ベヤに薪まき込こまれた
慰イヌは痔ぢ糞ぶんの排はいた下路ゲロを撫ナめ
富ブタは空カラ打ダを荒あらっても
魔また怒ドロの中なかを殺ころ気舞げまわる

 

来こないなら常夜とこよに朝あさを搗つくればいい

 

娜娜ナナとHanahハナを
熾死に痛イタら〆シメた日火ではない太陽日を
初はつ秘ひの手でを

 

破門失踪アナテマ

© 2023 鈴木(仮名) ( 2023年2月20日公開 )

作品集『The Cookbook』第7話 (全8話)

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