ようやく大学生活にも慣れてきた……と思う。上京したての頃は、慣れない都会に苦労したものだ。そのときに比べれば、広大な駅でも迷わず動ける今はだいぶ進歩したといえるだろう。
今は大学のサークルに入るのか、入るとしたらどのサークルにするのかなどを決める時期である。
僕は正直サークルに入ることには気が乗らなかった。というのも、どのサークルにもピンとこなかったのだ。大学で同じ科の男友達と一緒に適当なサークルにでも入るかとも思ったときもある。しかし、サークルに入ることは強制ではないらしいので、それなら無理に入らず時間を資格取得などに充てようという考えに至った。
だが……せっかくの大学生活。サークルなどで交友を広めるのも良いのではないか。同じ科の人や講義が被る人としか知り合えないのは勿体ない気がする。
そのような悩みとも言えないような迷いを抱え、駅から大学までの道を歩いていった。
講義室で一限目の開始を待つ。その間、手持ち無沙汰にSNSを確認してみる。すると、数あるメッセージの中から、僕はそれを目ざとく見つけた。僕の初恋の人――石井彩芽さんからのメッセージを。
『明日、暇だったらでいいんだけど、久しぶりに会えないかな?』
僕は喜び勇んで了承の意を送った。
初恋の人、と言うと過去の話にも思えるが、僕はまだこの恋を引きずっている。
石井さんは、高校のクラスで高嶺の花だった。天真爛漫で誰にも分け隔てなく接し、裏表のない優しい人。なにより容姿端麗博学多才。彼女を好きになる者は多く、僕もその一人だったというわけだ。
僕の知りうる限り、何故か石井さんは誰とも特別な関係にはならなかった。一時期、「実は、彼女にも好きな人はいる。相手からの告白を待っているだけ」などといいう噂を恋バナ好きな女子が広めていたが、信憑性はない。
石井さんに対する僕はいつも臆病で、高校卒業までに告白できなかった。まあ、どこをとっても平々凡々で埋没しているような僕では玉砕は必至だ。石井さんとは同じ部活、クラスも二年間は一緒だったこともあり、それなりに親しくなれていたと思う。その関係を壊すことも僕の慎重さに拍車をかけていたのだろう。
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SCP_Foundation SCP-835-JP(消照闇子)
謎の惨殺現象をSCP財団日本支部によって「萌え化」することで無力化されたSCP。
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対義語:フジヤマ・ニンジャ・ヤクザ(逆に海外の視点からの「どこかが間違っている」日本)
"いや、おかんがいうには、私は教会で洗礼もうけたプロテスタ――"へのコメント 0件