シャカ

小林TKG

小説

2,482文字

なんとなく思いついたので。

「本当は熊に食べられるところまで書きたかったんだよなあ」

こないだの話。合評会の。スタレ。

 

ただ気が付いたらもう4000字行ってて、あ、やべってなって。そんでもう熊に食べられるのは割愛した。4000字行ったらもういいじゃんって思ったし。あの話を書いたのは合評会の期限日当日だったので本当に余裕が無かった。もういいもういいってなった。心のメーターが全振りでもういいに針振れた。

「でもあれじゃあ、破滅派じゃないよなあ」

合評会も無事に終わり、次回は3月。テーマはモータースポーツ。また驚くほど興味ないテーマだけども、でもまあ、とりあえず終わったって言う事で余裕が生まれた現在。そんなことを考えている。そんでそれがまた私の周りを周回軌道している。

 

あのテイストだと私からしてみると、なろうにあげる話だよな。

 

って。

 

破滅派にあげる話じゃないよな。

 

って。

 

熊に食べられるっていうラストがあってこその破滅派だったよなあ。

 

って。

 

もう何も覚えていないけども、そのラストがあったからこそ、思いついたからこそ、ゴーしたんじゃないかなあ。あの話。

 

破滅派合評会の期限日当日、突然あの話が降ってきた。それまで違う話を考えていたので驚いた。驚いたが熊に食べられるって言うシーンが魅力的で、それが破滅派っぽくて。

 

「破滅派だもん。破滅派の合評会にあげる話だもん。そら熊に喰われるさ」

そう思って書き始めたのではなかったか。

 

ちなみに熊に喰われると言えば、私の中ではシャトゥーンの小説である。読んだ当時とてもトラウマになった。

 

世にも有名な三毛別羆事件を題材にしているんだという。またWikipediaのそのページもトラウマを与えるという事で有名だった。

 

ただ、私の本籍地にも熊事件はあって、秋田八幡平クマ牧場事件。雪の坂を上って脱走したやつ。私はそのイメージをもってあの話を書き始めた。嘘か本当かは知らないが、襲われて死んだ従業員が二頭のクマに上と下から引っ張られていたんだという。なんかのニュースでそう書いてたのを見た。話の中で熊を二頭出したのはそのためだ。

 

それに加え、年末の紅白で坂本冬美さんのブッダのように私は死んだを見てたし。

「確か釈迦だかブッダって虎に食べられたんだよね」

詳しく知らないけど、なんかそういう話あったよね。

 

ちなみにそのブッダのように私は死んだを知った経緯は、Huluで見た太田上田で太田さんが絶賛してたから。

 

で、そういう諸々が私の中に蓄積されて行って、じゃあ、熊に食べられて釈迦だかブッダだかわからないけど、それみたーい!って思う話を書こうとなったのだ。

 

「それなのに!」

それなのに熊に喰われてねえってどういう事だよ私?

 

無論諦めたからだ。気が付いたら4000字超えてたのもあるし、期限日当日だったていうのもあるし、あとあの熊二頭を神としたのもそれに類すると思う。

 

あの熊熊を奥羽山脈の神とした。思い付きで。なんかその場の思い付きで。田沢湖の辰子姫と八郎太郎と並べてしまった。ただの思い付きで。古事記にもそう記されてるとかなんか。単なる思い付きで。

 

そしたら最後、

 

人の目はごまかせても、神々の目はごまかせないってことかなあ。

 

みたいな事を書いて、なんかそれでオチた感じになってしまって。

 

だから、もういいやってなった。

 

なってしまった。

 

最初は熊に食べられて、ドラマ『HOTEL』のオープニングみたいに、

「姉さんごめんなさい」

「Tシャツ買って帰れません」

「でも聞いてよ私今、釈迦だかブッダみたいになってんだぜ!」

っていう終わり方をしたかったのだけども。

 

「あーあ、釈迦になりたかったなあ・・・」

釈迦だかブッダだかどっちかわからないけども。とにかくそういうのになりたかったなあ。

 

でもまあ終わった事だし、仕方ないので気持ちを切り替えてマックに行った。

 

釈迦にはなれないけども、でもシャカシャカチキンってあるじゃん。マック。

 

だから、それをシャカシャカして釈迦だかブッダだかを想おう。

 

「いらっしゃいませー」

自転車こいで行ったマックの店員さんのネームプレートには釈迦切府明美と書いてあった。

 

「おおお!」

表情にも声にももちろん出さなかったけど、内心ではもう結構ハッピーセットだった。そんな名字の人いるんだ!すげーなあ!あと馬鹿みたいだけど、運命を感じた。馬鹿みたいだけど。すごく馬鹿みたいだけど。

 

だからシャカシャカチキン(レッドペッパー味)はもちろん、ダブチーセットと、バニラシェイク、あとスマイル0円も注文した。

 

そんで、席についてシャカシャカチキンをシャカシャカした。そんでシャカシャカしながら想いを馳せた。

 

釈迦を想おう。釈迦だかブッダだかわからないけども、でもとにかく想おう。

 

次はそういう事ありませんように。って願おう。お願いしよう。

 

もし次があったら、その時はちゃんと熊に食べられますように。

 

「・・・」

シャカシャカチキンをシャカシャカした。そんでシャカ、あるいはブッダの事を想った。

 

しかし思い出すのは爆笑オンエアバトルの頃のシャカのネタだ。

 

あの、家庭教師のやつ。

 

あれしか思い出せない。

 

あれ面白かったなあ・・・。

 

あ、そういえばシャカって片方大熊さんって名前だったよな・・・。

 

それしか思い出せない。

 

釈迦切府明美さんあのネームプレートくれないかな?

 

いや、帰りしないきなりカウンター越しにネームプレート欲しさで掴みかかったら破滅派っぽいか?

 

どうだろう?

 

どうかなあ?

2021年1月29日公開

© 2021 小林TKG

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