AI婚活Year!!

小林TKG

小説

2,441文字

少し前にTwitterでトレンドになってました。今はどうなってるのか知らないんですけども、その時のTwitterではそれについて否定的な意見が多いようでした。

少し前にTwitterの方で、AI婚活っていうのがトレンドになってた。

「何考えてんだ!」
その時、ちょっとそれについて眺めたけどもそういう感じの意見が多かったように思う。ただ私は、

「あれ?もしかしてこれか?」

ってなってた。

 

どういう事か説明します。

 

先日1/18に期限を迎えた破滅派の合評会。今回のテーマは初○○とかそういうので、で、私はこれが破滅派のその合評会に出せるのではないかと思ったのです。

 

「初○○・・・初AI婚活・・・」

初めてっぽいぞ!行けるか?行けるかもしれない。これは行けるかもしれない。だって初っぽいし。それに時勢にも多少ばかりでも触れておけば、ホント少しくらいは賢いと勘違いされるかもしれない。って。

 

合評会テーマの初○○もクリアできる。時勢にも触れれる。その結果は雀の涙程度でもなんでも賢いと思われるかもしれないという報酬。

「これはまあ・・・」

悪くないだろう。時を戻そう。

 

という訳で、その際AI婚活の事を少し調べた。その段階ではまだTwitterにトレンド入りしてて、で、みんな否定している、否定的な感じになってる。政府なにしてんだっていう感じになってる。という事しか知らないかった。どういうものであるのかとか知らない。AIと結婚できるのか、あるいはAIが勧める相手と結婚するという事なのか。どっちなんだ。それすらも知らない。さすがにそれで話にするのはなあ。しかも一応破滅派にあげたいと思ってるわけだから。うん。そうなると多少はダークな感じになるだろう。なるだろうね。多分。破滅派ではなるべくそういうのを寄ってあげたいと思ってるんだから私は。

 

という訳で、AI婚活について調べた。

 

「ああ、やっぱりそうなんだ・・・」

で、まずわかったのは、AIと結婚するわけではないという事だった。まずそれはわかった。どうやらAI婚活というのは選択肢の後者の方であるらしかった。まあそうかな。確かに。そんなに結婚するほど、出来るほどAIが、ハーレイ・ジョエル・オスメント君が町を歩いてるとかそういう話もニュースも見たことないしな。確かに。

 

どうやらAI婚活というのはAIが勧める者同士が結婚したらうまくいくんじゃないかというものらしかった。まあ普通だ。

 

という訳で、それについて異を唱えるというのもわからなくはないような気がする。でも、昨今それが特段珍しいとは思えない。いや、そもそもあんまり興味ない。AIと結婚できるという物珍しさが無いんだったら別段どうでもいい。興味薄い。その辺でモチベーション的なものが一気に下がった。その時私は私自身がワンチャンAIと結婚できると思って期待していた部分があったのだとわかった。それにあと、これからはこういうのがどんどんと出てくるような気がする。そんで他の沢山の物と一緒でいつの間にかもう切り離せない所まで普及してるんだろうな。携帯だってスマホだってそうだと思うし。結婚相手に求める条件が年収3000万以上っていうのもそうだし。

 

ただ、ちょっとした時代の転換期に今ちょうど立ち会ってるのではないかという感情でもって、モチベをゼロにしないように注意してしてそのまま要項というか約款的なものを読み進めた。なんというか、マイクロUSBがタイプCに代わるのを見るような感覚で。

 

「なんだよタイプCってさあ、マイクロUSBでいいのにさあ」

でも、タイプCってすごいんだってよ。あれでノーパソ充電できるんだって。そういうのが出てきてるんだって。

「ええ!すげーじゃん」

そういう感じで。

 

そんな感情でもってしてAI婚活についてのブラウザをどんどんと下に下降していった。マウスのホイールを回す回す。海老一染之助・染太郎くらい回す。

 

 

*このAI婚活で結婚した方々の場合は、何があってもニュースにはなりません。

 

そしたら下の方に、一番下の方に、最下層部にそのようなことが書いてあった。

 

「え?」

目をひいた。海老一染之助・染太郎になってた手が止まった。

 

*AI婚活で結婚された方々の場合は、例え片側、あるいは両者による不倫行為があったとして、そしてその結果離婚となってしまっても、それに伴う費用の請求はされません。

 

*DV等々の事件性がある場合でも、同様です。加えてニュースにもなりません。

 

*この政策の早急の普及を目指しております現状です。それに伴うすべての案件は全て政府の支援金により賄われると考えております。

 

*何だったら、子供産んでくれたらもう好きにしてもらっていいです。子供に関しても面倒だったら赤ちゃんポストに入れてもらっても構いません。歯止めの効かない未婚率、少子化を改善することを一義としております。

 

*だからぶっちゃけ仮に、合わないことが原因で片方が片方を殺してしまったとしても、まずニュースにはなりません。ヤフーニュースとかにもなりませんし、ワイドショーで取り上げられることもありません。実家にマスコミニケーションが突撃することもありません。

 

勿論法の裁きはありますが。

 

「・・・」

そのようなことが書いてあった。小さい字で。小さくて細かくて詰まった感じの字で。ショップで携帯変えた時みたいな小さな字で。

 

ただ、

「でも・・・」

 

だったらいいんじゃね?

 

これだったら。

 

これをもっと前に押し出しておけば、あんなに否定されることも無かったんじゃないのかなあ?あるいはもっと否定されるか知らないけども。

 

ただでもとにかく私のぼんやり考えた合評会に向けた話よりもよりダークだったので、リアルの方が私なんて足元にも及ばないくらいダークだったので、合評会には違うのを書いたよね。

2021年1月20日公開

© 2021 小林TKG

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