カナダのノーベル賞作家アリス・マンローが5月13日、オンタリオ州ポートホープで亡くなった。92歳だった。AP通信が、出版社の担当者の話として伝えた。

 1931年、カナダ・オンタリオ州生まれ。30代から作家として本格的に活動。初の短篇集「Dance of the Happy Shades(邦訳タイトル:ピアノ・レッスン)」(1968年)が同年の「カナダ総督文学賞」を受賞。カナダの小さな町を舞台とした短編を多く執筆した。1998年には全米批評家協会賞を受賞し国際的にも評価され、2013年に「現代短編小説の巨匠」としてノーベル文学賞を授賞した。

 日本でも『ピアノ・レッスン』『木星の月』『イラクサ』『林檎の木の下で』などが翻訳されている。

 先日もポール・オースターの訃報があったばかりで、次々と現代文学の巨匠たちが亡くなっている感がある。心から冥福を祈りたい。