新潮2017年6月号
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目玉の創作は、昨年の新潮新人賞受賞者である古川真人の受賞第一作「四時過ぎの船」(160枚)。全盲の兄を支えながら生きる主人公の、生についての迷いが描かれる。
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ほか創作に保坂和志、星野智幸、宮崎誉子。
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特別対談「暗闇の中の手さぐり」は、新作『劇場』が刊行されたばかりの又吉直樹と、自身を小説の世界へと導いた古井由吉との対話。
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大澤真幸による東浩紀『観光客の哲学』評も。
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森田真生は、数学者フレーゲによって行われようとした言語の革命について書いている。
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エセーに青木淳、上野俊哉、John Gastro、國分功一郎、読書猿。
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先日発表された第43回川端康成文学賞の選評も。
文學界2017年6月号
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特集は2本立て。1つ目は、梯久美子による評伝が発表されてから何かと話題の島尾敏雄・ミホ夫妻について。梯久美子×三浦しをんの対談や、7月公開予定の映画『海辺の生と死』でミホ役(作中ではトエ)を演じる満島ひかりのインタビューを収録。孫である漫画家しまおまほはエセーを。
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特集2つ目は、4年ぶりの長篇を発表した松浦理英子について。松浦と津村記久子の対談のほか、蓮實重彦、いとうせいこう、村田沙耶香が寄稿している。さらに江南亜美子による全著作解題も。
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島田雅彦「不死男」が今号より連載開始。自称159歳の男にまつわる「哲学的エンターテインメント」とのこと。
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ドリヤス工場による漫画「文豪春秋」も今号より連載開始。文學界での漫画連載ということで否が応でも注目が集まる。
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ほか創作に荻野アンナ、鈴木善徳、日上秀之。
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高橋睦郎による散文詩や、与那原恵による紀行文も掲載。
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評論は、高澤秀次「夏目漱石から小津安二郎へ」。
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エセーにミヤギフトシと上田麻由子。
群像2017年6月号
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第60回群像新人文学賞が発表。今回は当選作こそなかったが優秀作が2作。上原智美「天袋」および李琴峰「独舞」の全文と、選考委員による選評が掲載されている。
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トップ扱いの創作は高橋弘希の中篇「日曜日の人々(サンデー・ピープル)」(200枚)。亡くなった従姉から届いた意味不明の紙の束と、その背後にある謎のサークルをめぐる物語。
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エセーに福嶋伸洋、蔦谷好位置、藤田俊太郎、高田かや。
すばる2017年6月号
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創作は墨谷渉「日が沈む朝」と太田靖久「サマートリップ」。
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アリス・マンローの単行本未収録の短篇「若き日の友」(訳=栩木玲子)も掲載。
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ともに台湾出身である甘耀明と東山彰良による対談「「ほら話」の力」では、創作の源について語っている。
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評論には、倉本さおりによる最新の辻仁成論が。刊行されたばかりの最新長篇だけでなく、近日公開予定の監督映画についても言及されているとのこと。
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美術家・福田尚代は、パウル・クレーの作品を通じて物語と絵画の関係を論じた。
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恒例の海外作家シリーズは、リー・スミスによる「ダーシー夫人と青い眼の見知らぬ男」(訳=利根川真紀)。ヘンリー賞受賞作品。
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池澤夏樹は4月に逝去した大岡信への追悼文を寄稿。
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エセーに北川依子、渡辺由佳里。
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連載陣では、高橋源一郎「ぼくたちはこの国をこんなふうに愛することに決めた」、伊藤俊治+植島啓司「超越する身体」、堀江栞「下を向いて歩く」の3本が今号で最終回を迎えた。
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秋草俊一郎「コンピュータは小説を書いているか?」は、ロシアで出版され話題を呼んだコンピュータによる小説の分析。
以上、2017年5月発売の4誌について概観をお伝えした。
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