2018年1月26日、早稲田大学の国際会議場で「国際検閲ワークショップ」が開催される。早大国際日本学拠点が主催するもので、戦前~占領下の日本における検閲の実態や文学と検閲の関係などについて、識者による考察・検証・研究成果の発表がおこなわれる予定だ。

ワークショップは2部構成となっており、第1部の基調講演ではロバート・キャンベルと宗像和重(早大教授)が登壇する。キャンベルの「Popcorn on the Ginza」は占領期の銀座界隈に焦点を当てた講演で、同じ都市を見つめていながらアメリカ人と日本人の視点でまったく異なっていたはずの都市表象を比較していく。一方の宗像は「近代文学の「検閲」をめぐって」と題し、日本文学が検閲を前提に深化していった点に注目する。

つづく第2部では、5人の若手研究者によるラウンド・テーブル「検閲と文学研究の現在」がおこなわれる。検閲と図書館の関係であったり、東京裁判と検閲の関連、在日朝鮮人文学の自己検閲についてなどが語られるようだ。

事前予約は不要なので、表現の自由をめぐる問題に強い関心のある人は今からスケジュール帳にメモしておくとよいのではないだろうか。