2017年4月9日(日)放送のNHK Eテレ『こころの時代 ~宗教・人生~』(毎週日曜午前5時~)に、ノーベル賞作家スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチが出演する。「“小さき人々”の声を求めて」と題された今回の放送では、昨年11月の福島取材の模様や未来との向き合い方などが語られる。

ベラルーシ出身のスヴェトラーナ・アレクシエーヴィチは、ノーベル文学賞を受賞した史上初のジャーナリストだ(2015年受賞)。人々の証言の積み重ねから文章を編んでいくドキュメンタリー文学を得意としており、「小さき人々」の声をもらさず記録していくことを信条としている。日本においては、チェルノブイリ原発事故を取材した『チェルノブイリの祈り』が特に有名だろう。

ベラルーシ人として核をめぐる問題について絶えず苦悩してきただけに、アレクシエーヴィチはかねてより福島第一原発の事故にも関心を寄せていたという。昨年11月に来日した際には、東京大学や東京外語大学での講演スケジュールの合間を縫って、念願だった福島での取材が実現した。彼女は福島の「小さき人々」たちの声からなにを感じ取り、なにを思ったのか。ノーベル賞作家ならではの鋭い視線に期待したい。