破滅派では現在、様々な人が参加すると同時に、盛んに破滅派と言う枠を超えて活動する同人も多い。今回は2021年前半期の活躍について、はめにゅーの記事などからまとめて紹介したい。コロナウイルスや自粛。萎縮が収まらない中で、破滅派同人はどのような活動を行ってきたのだろうか?
1月
Juan.B
大木芙沙子の小説「馬娘婚姻譚」が、アメリカのオンライン文芸誌「New World Writing」に掲載された。
Juan.B
小説すばる2021年2月号に、高橋文樹と佐川恭一の小説が掲載された。
1月も始めから、破滅派同人の様々な活躍についてのニュースが飛び込んできた。今年もカメイトシヤ氏に大変お世話になっている。また、佐川恭一も年始からブーストを掛けていた。
一方髙井ホアンも壮絶であった。
Juan.B
1月12日に、阿佐ヶ谷ロフトAで配信イベント「バズらせたい! vol.12」が開催される。
Juan.B
1月16日に、阿佐ヶ谷ロフトAでイベント「続不謹慎VS珍アニメ ヘンテコ対決」が開催される。
Juan.B
『情況』2021年冬号が1月19日に発売される。髙井ホアンによる、戦前の表現規制・言論統制に関する連載記事も掲載される。
今年もこの男は自粛しなかった。
2月
Juan.B
2月に発売される東京創元社『ミステリーズ!vol.105』に斧田小夜の小説が収録される。
Juan.B
大木芙沙子の小説「呼び鈴」が文芸誌『Home: An anthology of dark microfiction』に掲載される。
斧田小夜の作品が「ミステリーズ!」に収録され、大木の作品も一月経たずに再び海外に進出した。
そして、佐川恭一が動き出した。「ダムヤーク」である。
Juan.B
佐川恭一の短編集『ダムヤーク』が、2月10日に発売されることとなった。
Juan.B
2月2日に、ロフトチャンネルで「「不敬かるた」公開制作会議」が配信される。
3月
Juan.B
3月2日に、阿佐ヶ谷ロフトAで配信イベント「カルト宗教研究会 〜アメリカの壊滅宗教を研究する〜」が配信される。
人気イベントとなった「カルト宗教研究会」が始まったのはこの頃である。そろそろ刺客の一人や二人に襲われても良い頃だ。
Juan.B
佐川恭一の短編集『ダムヤーク』に、高橋文樹の推薦文帯が新たに付けられた。
佐川恭一の「ダムヤーク」は、高橋文樹の帯が付いて「スーパーダムヤーク」となった。佐川は京都に所縁があるとの情報があるが、恐らく京都の老舗の某ゲーム会社に倣ったのだろうか。
Juan.B
『このセルフパブリッシングがすごい! 2021年版』が発刊された。
Juan.B
阿賀北ノベルジャムオンライン2020のグランプリが発表された。
一方で、波野發作の関わる書籍についてもめでたいニュースが相次いで飛び込んできた。
4月
Juan.B
河出文庫『NOVA 2021年号』に斧田小夜の小説が収録される。
斧田小夜の作品が、有名なSFアンソロジーに掲載された。
Juan.B
4月5日に阿佐ヶ谷ロフトAでイベント「カルト宗教研究会vol.2 アメリカの”異次元”壊滅宗教を探る」が開催される。配信も行われる。
カルトイベント第二回。山崎さんとサイ〇ントロジー本部に潜入したのも良い思い出である。教義については殆ど学べず、「コロナは外部の連中が持ち込む」と言う露骨なビデオを延々と見せられた。
Juan.B
『情況』2021年春号が4月15日に発売される。髙井ホアンによる、戦前の表現規制・言論統制に関する連載記事も掲載される。
久間元防衛大臣や田母神俊雄元幕僚長と同じ紙面に乗る日が来てしまった。
Juan.B
ジュンク堂書店池袋本店では、現在『かわいいウルフ』刊行記念フェアを開催している。
大猫と谷田七重の作品が掲載された「海響1号」が、ジュンク堂で陳列された。
Juan.B
破滅派同人の大木芙沙子、藤城孝輔が、文芸誌『Mythical Creatures of Asia』に掲載される。
Juan.B
破滅派同人の大木芙沙子がホラー文芸誌『Beneath』に掲載される。
大木は今年前半、最も海外に進出した破滅派同人と言えるだろう。
そして4月も佐川のターンであった。
Juan.B
佐川恭一の単行本『舞踏会』が、書肆侃侃房から四月下旬に刊行される。
高橋文樹
2021年2月に上梓した短編集『ダムヤーク』が話題を呼ぶ佐川恭一。破滅派での活動歴も長い佐川の歴史について、破滅派編集長高橋文樹が書き下ろす。
最も佐川恭一を知る人間の一人である高橋文樹が、佐川の素性について余す所なく語った記事が投稿された。是非これを読んで佐川フリークになろう。
5月
Juan.B
5月5日に、阿佐ヶ谷ロフトAで配信イベント「夜羽音&ホアンの「ザ・地下集会」」が配信される。
Juan.B
5月6日に、阿佐ヶ谷ロフトAにて配信イベント「カルト宗教研究会vol.3 〜コロナ禍での宗教事情を研究する〜」が開催される。
Juan.B
5月27日に、阿佐ヶ谷ロフトAにて配信イベント「人生逆噴射的会議」が開催される。
相次いで3つのイベントに出演した。中でも4月末に結成されたハードコアテクノバンド「人生逆噴射」のおかげで、Juan.Bは歌手をも名乗り始めた。あの美空ひばりや加山雄三と同じ肩書である。偉い。
Juan.B
大木芙沙子の小説「かわいいハミー」が文芸サイト『Kaguya Planet』に掲載される。
「かわいいハミー」は現在、一般公開中だという。
Juan.B
小説すばる2021年6月号に斧田小夜のエッセーが掲載された。
斧田小夜が小説すばるにエセーを掲載した。破滅派と小説すばるの関係はますます近付きつつある様だ。
Juan.B
5月16日開催の第32回文学フリマ東京において、破滅派(カ27)は「90年代ホラー・オカルト特集」を頒布する。
そして文学フリマ東京である。無事の開催となり、多くの人に破滅派の作品を紹介する事が出来た。
6月
Juan.B
6月2日に、阿佐ヶ谷ロフトAにて「知育ゲーム研究部 〜成長痛 忘れられた知育ゲームたちへ〜」が配信される。
幼児向けの「きかんしゃトーマス」の間違い探しが、全く分からなかった。正解は煙突の太さだという。だから汽車は電車に淘汰されたのだ。
Juan.B
佐川恭一『舞踏会』の電子書籍版が6月22日より発売開始された。他にも、佐川恭一やその作品に対し新たな動きが始まっている。
佐川恭一の作品がより多くの人々に触れられる機会となった。
Juan.B
大木芙沙子の作品が柏書房刊行の『kaze no tanbun 夕暮れの草の冠』に掲載される。
Juan.B
6月23日、斧田小夜と大木芙沙子が「トウキョウ下町SF作家の会」を結成した。
斧田と大木が新たな動きを始めつつある。SFの今後に関心のある方は、是非参加を検討してみてはいかがだろうか。
Juan.B
破滅派同人の牧野楠葉が短編小説集「フェイク広告の巨匠」を9月に発売する。牧野楠葉が現代に問う短編の数々が収録されている。
そして6月末、牧野楠葉が、今後のデビューに関する情報を明らかにした。はめにゅーとしても、「フェイク広告の巨匠」について今後とも追っていきたい。
いかがだっただろうか。イベントに出版にと、コロナ禍の下でも破滅派同人は元気に活動していたこと。振り返ってみれば、「破滅」という言葉の幅広さを感じさせられる。今年の後半にも様々なイベントや展開が予定されている。こんな時だからこそ破滅派同人は生き生きとしている。今年も引き続き、破滅派同人の活躍に期待しよう。
そして、破滅派はいつでも同人の参加を待っている。偶然の出会い、知人による紹介、(Juan.Bの様に)規制と放浪の末の漂着など、様々な人々が様々な形で参加でき、そして積極的な意義を担えるのが破滅派である。後ろ向きのまま前に進め!
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