佐川恭一の新刊『人間的教育』が太田出版より6月3日に発売されることがわかった。
本人がXで告知した。
https://x.com/kyoichi_sagawa/status/1907363886636081435
3月には集英社より『学歴狂の詩』を出版するなど、今年も活躍の幅を広げ続けている、破滅派同人・佐川恭一だが、またも大きな新展開を見せている。今度は、太田出版が新たに展開するレーベル「QJ Novels」の第一弾として抜擢され、傑作短編集とする『人間的教育』が刊行されることとなった。佐川は、太田出版では以前『就活闘争 20XX』を刊行している。
『人間的教育』には佐川恭一の傑作たる短編が8作収録されている。また、解説は樋口恭介が、装画は押見修造が担当している。
受験王死す
最高の夏
ナニワ最狂伝説ねずみちゃん
ジモン
職、絶ゆ
ターシルオカンポ
万年主任☆マドギュワ!
はじめての土地解説=樋口恭介「たとえば僕らがまだ、競争と勝利に取り憑かれているなら」
どれもタイトルからして不穏だが、特に「ナニワ最狂伝説ねずみちゃん」が収録されていることに、佐川恭一を知る人物の間でも早くも衝撃が広がっている。『人間的教育』に対しては、三宅香帆と押見修造のコメントも帯文として寄せられている。
正直、面白すぎて、佐川恭一という存在に嫉妬!!!!
――三宅香帆(文芸評論家)自分の分身を読んでいるような、生きることを肯定されるような感覚になった。
――押見修造(漫画家)
これまで佐川は学歴や性について多くの小説を書いてきたが、その世界はどこまで広がるのだろうか。是非読んで「人間的教育」とは何か考えたい。
なお、太田出版のサイトの表記によれば、「※一般書店流通の予定はありません。QJストアと一部店舗のみでの取り扱い。」とのことである。価格は税込み2200円。はめにゅーでは今後とも佐川恭一と新刊の情報を追っていきたい。
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