あなたのこころの動きのあさましさを愛している。あまりにも薄く人らしい、へらへらと笑っているあなたの内側の心のうわずりが愛しい。
彼女が立てる波の水は繊細さに欠けている片栗粉を溶いたあとのようなにぶい脈打ち、わかる、その水はぬめりがあって全部わたしの手におさまるから。わたしのそれは人に対する愛なのか、しかし人を美しいと讃えたいわけでは決してない。おさまった水に口をつけてみたいとは思わない。でも、彼女を見たわたしは、わたし自身は口の奥のほうで空気が少しよじれるのを感じる、舌を奥にやってそれに触れたくなる。感じている。そこにいる彼女に手を伸ばしたくなる。そう、触れたくなるのだから愛でいいのだ。
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