浅草の図書館

大川縁

345文字

かつて台東区の図書館で働いていた頃、祭りの日の活気に圧倒されたものでした。朝からビール飲んで来る人や、館内で突然取っ組み合いが始まったりと、退屈しない楽しい町です。

ずいぶん前になるが、かつて私は浅草寺の近くにある図書館で働いていた。

配属先で板橋区か台東区かを選択できたため、当時家が近かった台東区を選んだ。

浅草といえば三社祭だが、祭り当日になると図書館周辺には

祭衣装に身を包んだ大人子供が大勢溢れ、

道端で準備しながら昼休みをとり賑やかになる。

図書館にも手洗い利用で次々と祭人がやってくるので、

雰囲気だけでも味わうことができた。

祭本番になると混雑は極まり、路上は凄まじい熱気でごった返す。

バスに乗ろうものなら、もしかすると歩いたほうが速いかもしれないほど

亀の歩みのようになる。

 

薄暗くなった暮時に、同僚と駅まで歩きながら

祭の名残を感じていると、

実はこの町にいるだけで、私も祭に参加したかのような

心持ちになるのだった。

2016年10月28日公開

© 2016 大川縁

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