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想像の練習—榲桲の研究

腥田をにゆり

果物の話ではありません。

タグ: #習作

小説

472文字

想像の練習—榲桲の研究

腥田をにゆり

開いたら大きな◯だった。片方も開いて、どちらも迷いのない暗澹さだった。膜を触る時はコンタクトレンズの触覚を想起して、この果柄は硬かった、止まった、最も不気味な果物らしい幾何だった。膜の裏で今も◯二つが暗闇を反射している。寝そべった蛭は動かない時にミュートのよう……。シンメトリーは一体に固まり、動ける部分を曲げようとしても、クロロス色の表面には電流が流れた跡を感じなくなった。試しにナイフで裂いてみた。シンメトリーなサドルが二つ、レザーのような茶色だった。冷んやりして、氷で冷やしたスイカのような清涼感で、スイカよりも重さはかぼちゃに近かった。洗ったら白い筈のゴッズアイ、または象牙でできた籠はこれらの柔らかさを守っている。果汁に染められた柔らかさのほぼ中央には凹んだホヤ一つ、引っ張る時は糸に絡まれたような執拗さで、もしかしたら綱引のような対抗心が潜んでいる。それで、より下の方にあった綱を引っ張ったら、先ほどよりも弛緩してとても蜿蜿長蛇だった。押してみたら何かが残っていて、あれは汚物か食物なのか知らない。

© 2026 腥田をにゆり ( 2026年6月5日公開

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