言葉を飲み込むことしか、私は知らなかった。
だって、それしか教わらなかったんだもの。
愛されることを、私は知らなかった。
だって、そんなの教わらなかったんだもの。
時々、腕に、赤い花を散らした。
それは、自分で考えました。
だって、何も、何も教わらなかったんだもの。
生きていくことを、生きていく術を、愛すことを、愛される術を。
全部、自分で考えました。
腕に、赤い花を散らした。
私の腕には、お似合いだと思いました。
たくさん、たくさん、散らしました。
穴も、あけたくて。
模様も、入れたくて。
私の身体は、キャンパスのようで。
ああ、なんて綺麗な、赤い花。
ああ、なんて綺麗な、模様。
散れ、赤い花。
私の、身体に。
散れ、赤い花。
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