日常。(2)

日常。(第2話)

mina

小説

1,270文字

kissだけで濡れることなんてないと思ってた

 

その日は割りとお店全体的に暇な日で、お店は個室待機のお店だからお部屋の中で1人暇を持て余していた

「 ‥ 」

買ってきた漫画も読んじゃったしな‥

することないし寝ちゃおうかなーなんて思ってるところにお仕事のコールが鳴った

「お仕事入りました」

「はーい」

 

私が働いているお店は「オフィスイメクラ」なのでいろんなコースがあって、5種類のコース、プレイが楽しめるようになっていて、今日のそのお客様は‥

「資料室コース」を選んでいた

どんなプレイをするのかというと‥

脚立に乗って高い所の資料を整理しているOLさんに後ろからセクハラプレイをするっていう「足フェチ」にはたまらないコースらしい‥のよね

私は良くこのコースで指名が入るので、もしかして足がキレイなのかも!?なんて勝手に喜んでいたりするの、単純な思考なんだけど

「 ‥ 」

このコースはお客様が先に1人でシャワーを浴びて、シャワールームから出てくると‥

脚立に乗ってる後姿が‥!なんていう演出なので私は脚立に乗ってお客様を待っているのです

‥この時、いつもドキドキしちゃうのよねぇ

 

その人はシャワールームの明かりを消した後優しく私の足を触り、右手を左足に這わせて行くカンジだった

足首‥ふくらはぎ‥うちもも‥

次は舌をまたその順番で

足首‥ふくらはぎ‥うちもも‥

這わせて‥kissをして

今度は左手で右足を‥舌で這わせてkissをして

ゆっくりと進むその行為は私を恐ろしいぐらいに感じさせた

「 あっ‥ん‥」

足にkissされることがこんなに感じるなんて、ビックリした

すごい濡れちゃってた‥

足に愛を注がれているような‥そんな優しいkissをするその人は、髪をオールバックにきっちり固めて割りとガッシリとした体格の年配の人だった

私と目が合うとその人はちょっと照れくさそうにしていた

「‥もう少しそのままでいてくれないかな」

「あっ‥はい」

もう少しそのままでいたら私がどんどん濡れちゃって‥

「 ‥ 」

そんな素振りが解ったのか、その人は今度は私の濡れているところにもkissをしてきた

「 あっ‥いや‥」

ものすごく濡れているのを知られたくなかったのに‥

「可愛いね」

「‥恥ずかしい」

「恥ずかしがることないよ、僕は嬉しいんだから」

「でも‥あっ‥」

足首‥ふくらはぎ‥うちもも‥

次は舌をまたその順番で

足首‥ふくらはぎ‥うちもも‥

クリトリスの方まで‥

「 んっ‥」

「 ‥ 」

イキそうになるのを必死でこらえていた

「‥イッてもいいよ」

「やっ‥あっ‥」

その人のkissはとどまることを知らなかった

「あっ、ん‥嫌っ‥あっあー‥」

脚立の上に立ったまま、そのままイカされてしまった

「気持ち良かった?」

私はただうなずくだけだった

「良かった、気持ち良くなってくれて」

その後の唇と唇のkissも‥

感じてしまった

「また濡れちゃったかも‥」

その人は黙ってまた私の濡れているところにkissしてきた

「あっ‥」

 

その人にはずっとkissされ続けていた

限られた時間中、ずっと‥

私はずっと‥ずっと‥

end

 

2014年5月13日公開

作品集『日常。』第2話 (全70話)

© 2014 mina

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