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十章 さまよう岩々

ユリシーズを読む人々の肖像(第11話)

松尾模糊

二〇世紀文学の金字塔『ユリシーズ』を発刊一〇〇年経った今、読みながら綴る日常。

タグ: #ジョイス #ユリシーズ

エセー

275文字

十九の断章で十九人の視点によりダブリンの街並みが移っていく。ディーダラスやブルームも登場するものの、通り過ぎる人間として扱われる。この街全体を描こうというジョイスの試みが現れている。

 

アリストテレスやマゾッホの著書が登場するのも面白い。本屋、教会の告解室、競売場、当時彼がどのような場所でどのようなものを見ていたのか、百年前の風景も文字によって喚起されるイメージは、当時のものとはまた違った趣きを持つだろう。それでもダブリンの情景を思い浮かべて読むことができる。はたして、これから百年後に果たして同じようにこの意味は解釈され得るのだろうか。

© 2023 松尾模糊 ( 2023年6月22日公開

作品集『ユリシーズを読む人々の肖像』第11話 (全14話)

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