冬から数えて傷つけてなければ
青い葡萄の房を大きな手鏡に載せて
オリーブオイルをかけて祝福する
爪で着火したもう一つの私の顔が赤面する
テレビ画面には歌詞の遅れた生放送
春から数えて傷つけてなければ
いまだに信じられるんだけど
燃えたのは鏡のなかの部屋のほうだった
私は誰の部屋をなくしてしまったの
夏から数えて傷つけてなければ
ヘアゴムを集めてた
ことすらも忘れてしまったかもしれない
喋り始めが意味はなくとも
笑ってくれるよ 街中で 木で
秋から数えて傷つけてなければ
有無言わさぬ恋の都会と差異の
ビルが空うつす 雲と雲を
くっつけて窓辺で人が笑ってる
本当はあの人たちになりたかった
いいやなりたくなかった
だから今ほっとしている でも
檻の外からでも名前で呼んでほしい
カスタネットのお手紙ありがとう
祖母は宗教や外国語が今後大切だという
だがそれは私の幼少期 晴れ間に
帰って来た時間と主題の頃から
ずっと言っていたことだ
終わりの食パンたゆまぬ脱力
金縛りのあとの冷えた汗
好きな人が見たらどう思う塩染み
わざわざありがとう強きを抱いている
モニターが黒をうつしている
先にある意味ではなく私がいる
何かがあなたに似ている
胸の丘陵 肩の峰
誰かがあなたを好きでいる
頭にコルク 足裏に球
ぼーくーらっ 私たち いーのーちっ
偽陽性 花が 咲くんだよね
冬春夏秋の空
澱みなく飲めた間隙のスープ
昔のように思う光 埃舞うブラインド
訪ねてきてほしい
私も半分はそこへ旅立つので
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