回文・土佐の関取

大猫

535文字

何か主張したいときは回文に限る。栃ノ心関が優勝し大関昇進したことはまことにめでたいのですが、それにつけても同じ部屋の栃煌山は何をしておるのじゃと、ファンのえこひいきからできた回文です。

土佐の関取、器量よき額。

自模(ツモ)いいのも強み。黒い眼、強気味。
塩、四股、仕切り。
「残った、ハッケヨイヨイ!」

水入り。汗あり、泉。

いよいよ尻(ケツ)は立つ。この力士腰押し。

右四つ、迷路、組み四つ!

物言いもついた。
「卑怯、寄切り!」と、稀勢の里。

 

とさのせきとりきりようよきひたいつもいいのもつよみくろいめつよぎみしおしこしきりのこつたはつけよいよいみずいりあせありいずみいよいよけつはたつこのりきしこしおし みぎよつめいろくみよつものいいもついたひきようよりきりときせのさと

 

【鑑賞の手引き】
土佐は高知県出身で、額美しく黒目勝ちな関取と言えば栃煌山関。
自模(ツモ)が良いとはマージャンにも強いということで勝負勘に優れていると思われる。
さて勝負。塩撒いて四股踏んで仕切り、残った、ハッケヨイ! 水入りの力闘で泉のように吹き出る汗。
いよいよ敵の尻が浮いた。ここぞと腰を押す栃煌山。
右四つ、迷路のごとく絡まる腕。がっぷり組んだ四つ!
勝負はつかず物言いもついた。
「卑怯だ、今のは寄切りだ」
と稀勢の里。力士だって物言いがつけられるのだよ。しかし何が卑怯だったのかは回文の行間に埋まったまま永久の謎となったのであった。

2018年8月4日公開

© 2018 大猫

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