夜行性の夫婦ゆえ、さいきんでは休日になってもちっともたのしくないことが多かった。そろそろあそびに行こうかとおもっても、すでにたいていの店はしまっているのである。なので、はじめから散歩がしたかったのだという顔をして、きんじょをあるきまわった。やがて、きんじょとは言えないところにまで足をのばした。かえりは電車なりバスなりに乗ればよいというかんがえであった。
二時間ほど無作法にあるいて、住宅街に出た。ろくろく街灯もないところである。自販機のひかりだけがたよりというあんばいで、そのひかりのもとに、高校生だか大学生だか、ともかくそのくらいの年ごろの男が三人、つどっていた。夫婦がそこを横ぎろうとしたところ、
「いまのうちだよな」
"なんでもない日"へのコメント 0件