岡本尊文とその時代(二十七)

岡本尊文とその時代(第27話)

吉田柚葉

小説

1,834文字

先程イオンを関知しましたため、緊急停車しております。

「爆発音?」

おもわず私は聞き返した。

「そうです。」

「……其れは本筋と関係のある事なのかな。」

「無いです。」

宮崎氏は真直ぐな眼をして言った。

「じゃあただ聞えたと云うだけか。」

と言って私は壁掛け時計を確認した。十五分が経過していた。

しかるに、宮崎氏には「語る」事に酔狂しているフシがあった。おもえば氏は、数ヶ月前の『文藝』で「私小説の嗜み」と云う一寸長めの評論を発表していたのだが、その中に、次のような一節があったのだった。

2019年7月3日公開

作品集『岡本尊文とその時代』第27話 (全41話)

岡本尊文とその時代

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© 2019 吉田柚葉

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