鰐梨

合評会2023年01月応募作品

波野發作

小説

4,000文字

塊と魂を間違えて書いてしまいました。主人公はその後店外に出る前に店員に捕まって説教されています。破滅派合評アボカドの回参加作品

不快な無数の魂が俺に突き刺さる。なるほど、これがあの魂か。よくわかるぞ魂。

俺を称賛しない魂は実に不快だ。俺は称賛されたいし、称賛されるべき存在であるし、称賛しない人間は根源が間違っているし、その存在を許している社会も不完全なものである。俺にはこの社会を木っ端微塵に吹き飛ばす責務がある。

そこで、どうやって吹き飛ばすか考えてみた。

火薬はだめだ。入手も製造も難しい。自動車だの建物だのを吹き飛ばす程度ならどうとでもなるが、社会を全部巻き込んで破壊するにはまったく桁が届かない。世界最強である米軍の保有する火薬をすべて使用したとしても、社会という概念までは破壊できない。生存者はまた同じような社会を再構築する。第二次世界大戦では相当な量の爆薬を散布・使用したが、辺境のいち国家である日本すら完全には滅殺できなかった。火薬の延長線上にある原子爆弾でも、二発程度ではビビらせて降参させるのが関の山だ。何十万人を焼いても、社会は潰せない。冷戦期は、無造作に増えた核兵器の存在が人類を脅かしたが、結局誰一人使うことはできず、使わないために存在するオブジェとなって世界中に埋められている。そして俺にその起爆ができるのかというとそれはまったく不可能だ。現時点でそういうポジションにいない。これは戦略ミスである。よしんばその大統領を狙えるポジションにたどり着けたとして、おそらくその時は社会を木っ端微塵にしようなどとは思っておらず、むしろ木っ端微塵にしようと画策する側から世界を守護する側に回っており、社会を火薬で木っ端微塵にする動機などすっかり失っているに違いない。

社会を吹き飛ばすためには、俺は俺として生を受け、俺がゆえに評価されないという現実に直面するしかないのであるから、俺がこのように火薬のひとつも炸裂させられないようなだらしがない人生を送っているのは、社会の自己保全機能によるものなのかもしれない。いやそうに違いない。気づけてよかった。

火薬以外にも可燃物を燃焼させることで社会を木っ端微塵にする方法はあるのかもしれないが、量的な問題および経済的な理由で実行ができない。社会を木っ端微塵できるだけのガソリンを用意できるのであれば、おそらくその場合も俺は社会を木っ端微塵にする動機を失っていて、毎晩ソープランドに通っているだろう。秋葉原の駅から北向きの電車に乗って鶯谷駅で降り、南口からタクシーに乗れば十数分で送り届けてくれる。店に電話したら送迎だってしてもらえる。だがしかし、そのための現金がない。そんなザマでタンクローリー何台分ものガソリンを買うことなどできない。金がなければ社会を吹き飛ばせない。金があったら社会を吹き飛ばす必要がない。俺の動機は金で処理できる。だがしかし、金はないので、動機はここに残ったまま、魂を圧迫している。実に社会を木っ端微塵に吹き飛ばしたい気分でいっぱいだ。

LINEの着信を伝える振動が俺の鼠径部に響く。ポケットから安物の中華スマホを取り出してスリープから回復させると、先程渾身の文章力を発揮して美辞麗句を重ねて心からの懇願を叩きつけた親族から、金の無心を断る通信が届いていた。断った上に、長々と説教じみた忠告がつらつらと連ねられており、なおかつ最後は返済を催促する定型文で締められていた。金を貸せという相手に、むしろ返せと言って、それで金が返ってくると本気で思っているのだろうか。いや、もう二度と無心をしてくるなという意思表示かもしれない。いずれにしても万策尽きた。今月の家賃と、水道光熱費と、いくばくかの食費だけが全財産だ。これを元手にひと勝負仕掛けるべきか、小一時間秋葉原駅のホームで座りこんでいた。東に向かえば狭いながらも我が家がある。来月から家賃を滞納しても三ヶ月程度は居座れるから、春まではどうにかなるだろう。暖かくなればしばらくどうにか生き延びることはできるかもしれない。北に向かいたいのが本音だが、来月分の家賃まで数時間の快楽に浪費してしまうと、まだ朝晩が寒いうちにいきなり露頭に迷う可能性もあり、あまりにリスキーだ。西に向かうと、チャレンジすべきジャックポットが俺を待っている。しかし、それは破滅を前倒しにするのと二者択一。その勇気が振り絞れないまま、幾多の乗客を見送っている。だからこそ、いまここで社会をまるごと吹き飛ばせないか思案しているのだが、結局金がなければなにもできない。小銭があっても仕方がない。

そうなると考え方を改める必要がある。物理界での吹き飛ばしは現実的ではない。物理の障壁は強大だ。物理界にはエネルギー保存の法則があり、吹き飛ばしには吹き飛ばしに必要なエネルギーが決まっていて、そのエネルギーをどうにか捻出しない限りは吹き飛ばしは発生しない。これはいかんともしがたい。物理がだめなら思想はどうだ。思想なら実際にそのエネルギーを用意しなくても、概念で吹き飛ばすことができるのではないか。これはエコだ。非常にエコに効率よく社会を吹き飛ばせる。いいぞ。さすがは俺だ。さっそく目に見えるものを片っ端から吹き飛ばすことにしよう。

それ。それそれ。それそれそれ。

おかしい。なかなかうまく吹き飛んでくれない。

社会に対する理解が浅いせいだろうか。表面上のことしか理解しないのでは、根源を吹き飛ばすことなどできないということだろうか。こうもっと何か必要なファクターがあり、それが欠けているのではないか。俺はその失われたファクターを探して、南に向かう電車に乗って南に向かった。神の耕作地は少々気が引けるので、その次の駅で降りる。そうだ。ここは社会の中心だ。政治の中心ではないが、社会の中心の一つであることは間違いないだろう。この駅を吹き飛ばすことができたら、ある意味俺は社会の吹き飛ばしに成功していると言っていいのかもしれない。この国でもっとも身分が高い人物の城がある側がより影響が大きいと考え、西側に向かう。いわゆる丸の内という丸の内OLの本拠地である。丸の内OLはこの国の社会を牛耳る存在であり社会の根源である。すべては彼女たちを中心に回り、すべての根底でありながら同時に頂点でもある。社会は正三角錐のカタチをしている。俺は三角錐のてっぺんを探して案内板をじっくりと見た。俺に無縁な企業名が立ち並ぶ中、唯一見覚えのある文字列を発見した。

丸善。なるほど、丸善とはここにあったのか。

丸善ならば丸の内OLがさぞたくさん連なっていることだろう。ここを木っ端微塵に吹き飛ばせば、三角錐の頂点を吹き飛ばせば、きっと社会そのものを木っ端微塵に破壊することも可能であるに違いない。俺は作戦目標を丸善に決めた。

丸善があるから丸ビルかと思っていたが、どうやらそういうことはなく、丸ビルには丸善はなく、丸善は丸ビルにはなかった。丸ビルは丸の内にあるから、丸ビルという名前だろうが、丸善は丸の内にあるから丸善なのではなかった。丸善だから丸の内に出店しようかなどという安易な考えの元に出店しているに違いない。

地下道からエスカレーターを上がると目の前に丸善の正面口があった。誰でも入ることができる。夏にはホームレスになるだろうが、今はまだただの高等遊民である俺は、入り口で引き止められるほど汚くはない。ポケットに忍ばせている爆弾も、外からその存在を推し量ることは不可能だ。X線探知機でもこの高性能社会爆弾を察知することはできない。俺の勝利は目前である。

店内は明るく、文化に満ちていた。嫌味なほどにカルチャーの尊さを声高らかに歌い上げる書物の山、平積み、面陳、棚差しの差はあれど、どれも誰かのなんらかの思想を元に書かれた、文化の煉瓦だ。文化の煉瓦は理路整然と積み上げられ、社会の城を築き上げている。

この城を一発で破壊するには、果たしてどこに爆弾を仕掛ければいいのだろう。ビル爆破においては、炸薬の配置で崩壊の美しさが決まるという。俺も美しく社会を破壊したい。それが俺の存在意義であるからだ。文化の破壊者として後世まで名を残すためには、ここで手を抜くわけにはいかない。渾身の思考でどこがこの文化の城の弱点なのか察知して、一点突破で丸の内OLのヒエラルキーを破壊しなければならない。

上から攻めればよかろうと上がったが、4階にはあまり書籍がない。ここが文化の要であるとは思えないのでやめておく。仮に爆弾を仕掛けたところで展示物に溶け込み、起爆することなく配置換えでこっそり廃棄されるのが関の山だ。それでは文化を破壊できない。

3階の芸術コーナーに来た。この平積みになっている高名な画家の画集に爆弾をしかけたら、なんとなくイケている感じにはなるかもしれないが、それはなんだかもう古い。古臭い方法だ。アートでなんかイケている感を出そうとかもう今どき流行ってないのではないか。あと関係ないけど詩人とかキモい。まじキモい。俺の爆弾を仕掛けるのはここではないと本能が言っていた。

エスカレーターを挟んで逆側に赤本の壁があった。遠目にもすぐわかるほど真っ赤だった。頂点大学から底辺大学まで分け隔てなく赤かった。壁全体が輝いて見える。これから社会の歯車になる若者たちの夢の壁だ。そうだ。ここに爆弾を仕掛けよう。未来を担う人材に解けない呪いをかけてやれば、いずれ社会は腐敗し、自重で崩れ去るに違いない。これ以上最適な爆破ポイントはないように思えた。俺は偏差値の順に棚から引き抜いて積み上げ、頂点に最高学府の最高偏差値の学部の赤本を置いた。そしてその上にポケットから出したアボカドを立てた。真っ赤な塔のてっぺんに黒緑のタマゴが黒く輝いて見えた。これでこのいけ好かない丸の内界隈も木っ端微塵に吹き飛ぶだろう。俺は満足して、爆発に巻き込まれないように背を丸めた奇妙な姿勢で、縁が黄色く彩られたエスカレーターを下っていった。

2023年1月20日公開

© 2023 波野發作

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2.8 (11件の評価)

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"鰐梨"へのコメント 30

  • 投稿者 | 2023-01-24 20:06

    えたいの知れない不吉な塊だった。ちょいちょい日本語が不自由なのも何かのパロディか? 「スリープをから」「丸ビルは丸の内あるから」「逆側に赤本の壁あった」

  • 投稿者 | 2023-01-24 20:29

    あざまっす。そこは直しました

    著者
  • 投稿者 | 2023-01-24 21:19

    この主人公のように丸の内OLとか女子アナとか、キラキラした職業に見える人をあげつらって、憎悪を募らせている人をちょくちょくネットで見かけて、「うおーコイツとどうやってコミュニケーションとったらいいんだ?無敵の人になってくのをどうやって止めればいいんだ」みたいなことを思うことが最近増えているのですが、その当人の思考を追って、最終的に梶井基次郎に落とすのはさすがです。檸檬は無敵の人文学ですね。実は始祖なのかもしれませんね

  • 投稿者 | 2023-01-27 08:41

    こわーい。このはなし、こわーい。
    丸の内の丸善の話の所がくどくて好き。

  • 編集者 | 2023-01-27 13:43

    梶井基次郎はいいですね。アボカドの漢字は初めて見ました。鰐肌の梨と言われれば、まあそうかもと思いますが、ワニナシとしか読めんとも思いました。

  • 投稿者 | 2023-01-27 14:55

    赤本に混じって実はザテレビジョンも積まれていたのでしょうか?

    行動の動機と、それを完遂させる為の条件が併存しえないことは、形を変えていろんな場面でも起こりそうなので、なるほどと思って読みました。

  • 投稿者 | 2023-01-27 20:26

    檸檬のパロディ?と思ったら、金を惜しむあまりソープランドに行ってぱあっと発散もできないみみっちさとか、丸の内と言えばOLしか連想しないところとか、赤本への怨念とか、美しさが微塵もないところがツボに入ります。面白かった。
    惜しむらくは「爆弾」の形状からしてすぐアボカドだなとわかるところかな。手榴弾にして丸善中べとべとにしてきてください。

  • 投稿者 | 2023-01-27 20:47

    ポケットに何かを忍ばせた状態で丸善に行くあたりで檸檬のパロディか!と思いました。
    アボカド置いたのにあんまりアボカドアボカドしてないですね。もっとアボカドアボカドしてほしいアボカド。
    小学生の頃、なんかの番組で「丸の内OL」という言葉をよく見かけたので、丸の内は丸の内OLの根城で、丸ビルは丸の内のビルだからだと思ってました。

  • 投稿者 | 2023-01-27 23:08

    令和の『檸檬』の主人公は時代を反映してか色々な意味で貧しく、まさに持たざる者という感じですね。個人的には彼(および彼みたいな人たち)の「カルチャー」「アート」への憎悪が何に由来するのか興味があり〼。

  • 投稿者 | 2023-01-29 15:17

    この主人公にマジカルバナナみたいなのやらせたら、丸の内といったらOL、OLといったら丸の内みたいに堂々巡りになりそうですね。偏見は突き抜けるとギャグにならる。

  • 投稿者 | 2023-01-29 22:01

    そこかしこに笑いがちりばめられていて面白かったです。鶯谷ソープの送迎とか丸の内と言ったら丸の内OLとか、他にも分り実が気持ちいい。

  • 投稿者 | 2023-01-30 04:34

    丸善の本店って八重洲かと思ってました。丸の内だったんですね。世界広しといえども爆弾テロ未遂の標的になったことを自慢してるのは丸善くらいだと思います。

  • 投稿者 | 2023-01-30 12:34

    令和の東京に梶井基次郎が生きていたらこういう『檸檬』を書いていたんだろうな……と妄想刺せられる作品でした

  • 投稿者 | 2023-01-30 13:27

     アボカドでなくて丸ナスでもキウイでもハッサクでも成立する話を投稿してもいいんだということだけわかりました。素晴らしい模倣作品だと思います。腐ったハッサクは食うと不味いです。

    • 投稿者 | 2023-01-30 13:31

      ちょっと何をおっしゃってるかわからないですが、テーマがアボカドなのでアボカド以外では不成立になるかと存じます。

      著者
  • 投稿者 | 2023-02-01 16:01

    お題が「ナス」に変わったらアボカドをナスに変更するだけで作品が成立するだろうがよ。そういう使い回しができるってことは、アボカドぶある必然性がないと言ってんだよ。そんなことも説明しなきゃ判るらんとはね。
     あと、他人様のコメント欄に「あらすじだけドヤ顔で読まされた」とか書いてたな。誰が読めって言った? あんたが勝手に読んだんだろうが。それに、あんたが不勉強なだけで、ショートショートの世界では作者の視点で地の文で描ききるああいう文体は普通に昔から使われてきてんだよ。それをあらすじだと思うのはあんたの勝手だが、先人の有名な作品の劣化版パクリ作品を書くレベルの人間なら、そりゃあらすじだと思ったんだろうよ。
     何にしろ、ウソをついてまで他人様のコメント欄で悪口とか、あんた、どれほどの卑怯者なんだよ。みんなもう気づいてるぞ、あんたのそういうところ。
     たいがいにしとけよ。

  • 投稿者 | 2023-02-01 16:05

    ぶある → である
    判るらん → 判らん

     訂正しまーす。あんた、こういう誰でもやるさいなミスをあげつらって、作品を全否定するのが好きな人みたいだからねー。

    • 投稿者 | 2023-02-01 18:16

      貴重なご意見ありがとうございました。そろそろ合評会当日でお会いできるのを楽しみにお待ちしております。こちらからは以上です。

      著者
  • 投稿者 | 2023-02-01 23:37

     会う値打ちのないやつになんで会いに行かなきゃならねえのよ。
     そもそも合評会なんて、仲のいいもん同士が点数入れ合って談合みたいな形で持ち回りで最優秀を決めてるだけじゃねえの。そんなヒリヒリ感のかけらもない集まりには1ミリも興味ねえんだわ。オレは作品を投稿して、真面目に創作と向き合ってる人たちと意見交換できればそれでいいの。要するに、あんたみたいに実力がないのにウザがらみしてくるやつなんてお呼びじゃねえっての。
     あんまりプロのライターをナメんなよ。
     こっちは今までにさんざん、裏社会の面々を取材して(別名義で)実話記事を書いてきてんだわ。ものを書くってことについての覚悟の次元が違うんだよ。
     

    • 投稿者 | 2023-02-01 23:46

      ご想像のような会合ではないのでご安心ください。それから小木田さんが出席する際は私は欠席する予定ですので、遠慮なさらないでぜひ本当の合評会をお楽しみください。みなさんも小木田さんに一度会ってみたいと楽しみにしていますよ。

      著者
  • 投稿者 | 2023-02-02 00:06

     みなさんって誰だよ。その人たちの名前を全部言ってみろよ。
     あんたって本当に卑怯な人間だよな、そうやってすぐに他人を巻き込もうとする。
     あんたがいようがいまいが興味ねえものは興味ねえんだよ。
     どこまでウザがらみしてくんだよ。

     ちなみにあんたのウザがらみ、あんたの投稿作品よりは確実に面白いことは認めるぜ。何度も失笑させてもらったってことは、心が動かされたわけだからな。ケケケ。
     でも、もう飽きたんだわ、完全に。あんたはオレにとってもう、味がしなくなったガムと同じ。
     ってことでよろしく。親切で心が広い他の投稿者さんたちを大切にしろよ。

     

    • 投稿者 | 2023-02-02 00:17

      確かに具体的に個人名を列挙するのは憚られるので迂闊には申し上げかねますが、少なくとも毎回「小木田さんはどういうモチベーションで参加しているのだろう」「当日来ないとあまり意味がないのにずっと来ないんだろうか」「いつか来て欲しいな」「どんな人か話してみたい」という声があるのは事実です。表立って諍いになっているのは一応私だけであり、私がいると出てきにくいかなと思いますのでしばらくお休みして、少しでも小木田さんが参加しやすい環境になればなと愚考した次第であります。今回恥ずかしながら当日参加者中最低得点となりまして、自らの力の限界、発想の枯渇を感じ入りましたので、しばらくお休みして気分転換でもしようかと考えておる矢先でありましたので、私に遠慮せずぜひご参加いただければと存じます。かしこ。

      著者
  • 投稿者 | 2023-02-02 00:49

     オレのモチベーションは既に書いたとおり。こんなちっちゃいグループ内での最優秀なんて全然興味ねえのよ。なぜ来ないんだろう、本当はどういう人なんだろうって思われてるうちが華だろうよ。そもそも合評会に参加しない人の作品は選考対象にしないっていうルールだろ、オレの話とか出すなっての、気持ち悪い。
     あと、あんたの点数が低いのは作品の内容よりも、オレへのウザがらみとか、他人様のコメント欄を使っての悪口とか、特定の誰かに「星5つ」と宣言したりといった無神経な言動のせいで「何だこの人」って思われてるせいだとオレは思う。コメントも文章であり、一つの表現。オレは特定の相手に向かってコメントはしない。常に不特定多数の人たちに読んでもらうことを念頭に置いてる。それが正解かどうかは知らねえけど。
     限界とか枯渇とか、しょうもねえこと言ってないで、とっとと新しい作品を書けって。オレなんか点数なんて気にしたことねえぜ。人数は少なくても誰かが「読んでよかった」「面白かった」と思ってくれりゃあいいのよ。
     あんたも「チャンドラー方式」って言葉ぐらいは聞いたことあるだろう。ハードボイルドのレジェンド、あのレイモンド・チャンドラーだってアイデアがあふれ出てたわけじゃねえんだ。久石譲さんだってチャンドラー方式で名曲を生み出し続けてる。赤川次郎さんもエッセイの中で触れてた。大勢のクリエイターさんたちも、チャンドラー方式という言葉を知らなくても実際には似たようなことを実践してる。オレも不遜ながら、チャンドラー方式のお陰で書き続けていられる。ネット検索すれば判るはずだから、あんたもチャレンジしてみな。人間の才能なんて、自分で決めたらそこで終わりなんだよ。
     オレのせいであんたがリタイアした、みたいなのは勘弁してもらいたい。ごちゃごちゃ悩んでる暇があったら、とっととチャンドラー方式を試せ。
     はい、以上。もうコメントするなよ。面倒くさいから。
     

  • 投稿者 | 2023-02-02 01:01

    ごめん。やっぱこいつ来ねえらしい。つまらん

    著者
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