実家は時宗です。大人になるまで知らなかったのですが、時宗というのは珍しいらしいです。大体が浄土宗とか浄土真宗とか、そう言うのらしいですね。他にも学生時代に色々と習ったような気がしますが、よく覚えていません。自分にとって重要だとは思わなかったし、子供の頃は映画とかの影響で無神論者がかっこいいと思っていました。今考えると恥ずかしいですが。まあでも仕方ありません。それが素養というものでしょう。
大人になって、お正月を実家で過ごすうちに父の影響で箱根駅伝の面白さを知りました。それに加えて箱根駅伝内で時宗総本山の遊行寺が映る事も知りました。遊行寺の坂というのは箱根駅伝八区後半の難所とされているんですね。それはすごい。そう思いました。ある年の事です。父が箱根駅伝を見ながらおもむろに、
「うちの宗派だ」
と言いました。
「え?」
その時まで、私は自分が浄土宗か浄土真宗か、そんな風に考えていました。根拠はありません。ただ、耳に残っていて、それを自分に当てはめていたんです。浄土宗か浄土真宗か。まあ、うちはそうだろうなって。
それが、時宗だっていうんです。箱根駅伝で毎年映る、遊行寺の坂。伝統の遊行寺の坂。函嶺洞門や花の二区、山の神、芦ノ湖の遊覧船。そんな箱根駅伝と言えばで出てくる中の一つに自分が関係あるんだって。
ある年のお正月、突然それが発覚したんです。父が一言ぼそっと、そう言ったんです。箱根駅伝を見ながら、遊行寺の坂からの遊行寺のパーンか何かを眺めながら、
「うちの宗派だ」
って。
それからですね。はっきりと箱根駅伝が楽しく思えるようになったのは。あと時宗であることがなんとなく誇らしく、いや全く何をしているという訳ではないんですけど、時宗の生活様式を習っているとか、時宗総本山遊行寺に行ったことあるとか、そういう事も無いんですけど。
でも、時宗であるというのが面白く思えて。それで調べて見たら時宗というのは少ないというのもわかって。本とか欲しいなって、何かそういう資料が欲しいと思ってアマゾンで見たんですけど、全然なくて。でも、それもまた面白く思えて来て。時宗に関しての資料って全然ねえな。って。葬儀だって数が少ないからなのか、大体の場合浄土宗の作法でやるそうで。それもまた面白くて。
あと南無阿弥陀仏って唱えれば、とりあえず極楽浄土に行けるそうなんで。それもまた気楽でいいなと。
だから、それからは一応時宗と言ってるんです。
つい最近までそうでした。
しかし、私はこの度、改宗することにいたしました。
この、公益社団法人大海嘯救済之会にて大海嘯様と出会い、その御力に感銘を受けたのです。
大海嘯様の御力は本物です。
あの方は奇跡の伝道師です。
奇跡そのものなのです。
その御力でこの混迷を極める現代社会を御救いになってくださる。私はそう信じております。
あの方の御力を始めてこの目で、近くで、見た時、私はそのあまりのすごさに震え上がりました。
大海嘯様はその名の通り、物、物体の持つ時間を巻き戻すことが出来るのです。逆流。その物体が持つ時間を逆流させることが出来るのです。
その当時、私はオリーブの実を酢漬けにしたいと思っておりました。
しかし肝心のオリーブの実がどこにも売っておらず、途方に暮れていました。瓶で酢漬けで売ってるオリーブは山ほどありましたが、実際に自分で作ってみたい。緑のスタンダードオリーブ。それにブラックオリーブ。それを実際に酢漬けにしてみたい。
そんな時、私は大海嘯様と出会いました。
大海嘯様は私の悩みを聞くと、おもむろにオリーブオイルを持ってきて、それを私の目の前に起きました。
そしてそれに手をかざし、
「もどーれ!」
と、唱えました。
すると次の瞬間目の前にはオリーブの実があったのです。皿いっぱいのオリーブの実が。緑と黒のオリーブの実が。
その時、私はこの公益社団法人大海嘯救済之会に入ることを決めたのです。
家族を捨て、それまでの日常も捨て、すべてを捨て、持っていた金銭は、多くありませんが全てこの公益社団法人大海嘯救済之会に寄付いたしました。
南無阿弥陀仏と唱えるだけで極楽浄土に行ける時宗を捨て。
もはやこれをなかった事にはできません。
疑う事もあり得ません。
TRICKのドラマの様な最後になる事はあってはなりません。
そうなったら、どうなりますか?
地獄に落ちるでしょう?
全てを投げうったのですから。私は。
家族も金も何もかも。
それによって救われると信じて。
南無阿弥陀仏と唱えるだけで極楽浄土に行けるという安寧を投げうって。
たから、
だから何をしても私はこの場所を守りますよ。
何をしてもね。
この場所が無くなってしまっては困るのです。
これが無かったことになってしまっては困る。
何をしても守らなくては。
何をしても。
そうして必ず大海嘯様の唱える新しい世界に行く。
そこは全てが安寧に包まれる世界だと言います。
不安も苦しみも恐怖もない。
安寧の世界だそうです。
平和な場所だそうです。
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