群馬県渋川市の伊香保に所在する徳富蘆花記念文学館では、11月30日まで特別企画展「徳冨蘆花生誕150年・文学館開館30年記念 ~素顔の蘆花を知る・徳冨健次郎(蘆花)の愛した品々から~」を開催している。

徳富蘆花(本名は健次郎、1868~1927)は、戦前の有名なジャーナリストである徳富蘇峰の弟であり、兄の取材業の手伝いなどをしたのち、詩人・小説家として有名になった。その後、次第に国家主義に傾倒していく兄とは絶縁し、1911年に大逆事件犯12名が処刑された直後には「謀叛論」と題して自由な精神を擁護する演説を行うなど、独自の活動をつづけた。創作の合間に度々伊香保を訪れその自然に親しみ、そして徳富蘇峰との和解とその直後の死も伊香保の旅館で迎えるなど、生涯を通じて伊香保との縁は深い。

特別企画展「徳冨蘆花生誕150年・文学館開館30年記念 ~素顔の蘆花を知る・徳冨健次郎(蘆花)の愛した品々から~」では、徳富蘆花の身近な品々を紹介しつつ、その作風と人柄に迫っていく企画展である。開催期間中には作家の岳真也による講演会なども開催される。明治・大正を駆け抜けた徳富蘆花の姿を改めて知ることができる企画展となりそうだ。

特別企画展「徳冨蘆花生誕150年・文学館開館30年記念 ~素顔の蘆花を知る・徳冨健次郎(蘆花)の愛した品々から~」は徳富蘆花記念文学館で11月30日まで開催中である。詳しい情報は下記サイトを参照のこと。