妄想之之黙示録 – Apocalypse

しょうだまさとも

エセー

3,589文字

<<近未来小説(悪夢の)シナリオ>>Apocalypse
インテリジェンス, intelligence,

前略

 

□金融分離課税を廃止(総合課税)

⇒ 株価が先の民主党政権時代の水準に戻る。日経平均が一万円を切ったあたりで、年金ファンドが解散(精算)。賦課方式は”ムリポ”となり、余った金と穴埋めで税方式に移行。機動的な財政投融資も無理筋。消費税が20%に上がり、年金の支給開始年齢が一律80歳に時限立法される(いつの間にか恒久化)。

 

□資本に対する累進課税(資産課税)の強化

⇒ あらゆる投資活動が停滞。企業の設備投資(再生産効果)が著しく減退し、給与所得の平均が300万円台に下降する。消費(内需)が減退し、膠着したデフレーションの泥沼に引き摺り込まれる。大卒初任給20万円(修士23万円)。米国50万円。中国50万円。豪州50万円。韓国45万円。

⇒ 家計に埋蔵するデッドストック(所謂:タンス預金)が著しく増えて仕舞う。

 

□海外の主要な機関投資家が東証から引き揚げる。資金を手仕舞い、利確、あるいは損を切る。

⇒ 日経平均が5000円を切る。

 

□東証の主要銘柄(本社機能)が海外に移転。

⇒ 重層構造の下請けが壊滅。∴完全失業率20%超

 

□市中の民間資本とその果実が海外に流出。円の相対価値が暴落し、過剰な円安が進む。

⇒ 輸出産業が海外に移転し続けるため国内の産業構造が空洞化し、円安の恩恵に乏しい。

⇒ 銀行の倒産が続き、政府の支援策が欠乏する。

⇒ IMF介入(拒否)。官僚機構が政権を見放し、平穏かつ公然と自己目的化。小役人が保身(組織防衛)を企図する。外務省チャイナスクールとカルト閥が手を組んで外交を牛耳る。 さてはて…。

 

□過剰な円安とデフレーションのスパイラル

⇒ まず中国人が日本女を買いに大挙して押し寄せる。市中に梅毒が蔓延する。

⇒ 日本の子供が大陸に売られる(臓器売買、売春、他)。子供や女性の行方不明(拉致)が著しく増える。買付商人が日本に常駐し、ピンハネ政治屋が結託する。

⇒ 少子化が深刻になる。出生率が1を切る。より広範な移民政策が加速する。意欲(野望)と能力に劣る日本人の失業が深刻化する。

⇒ 受験産業(需要)の過剰な低年齢化が進み、中国人が便乗する。教育費用の異常な高騰に悩む中国人(大陸都市部のアッパーミドル層)が、物価(と為替)の安い日本に着目し、日本の受験ヒエラルキーに大挙して押し寄せる。上位(成績優秀者)を中国人を始めとしたアジア系移民が占め、多岐に渡る治外法権のエリート層として定着。日本人が実力で国内の立身出世競争に負ける。

 

□  

⇒ 殊更に日本人同士の格差に敏感な国民感情が鬱積しており(皆で沈む分には厭わない)、日本版”文化大革命”を大多数の国民が支持。富裕層、地主、資本家、知識人などが槍玉に上がる。まずは日本人同士の内ゲバが始まり、移民を除いた高校偏差値65(上位10%)以上の家系が恣意的に抽出され、迫害される。そうしている内、より広範なエリート弾圧性向の同調圧力が徐々に範囲を広げ、無差別に強まってゆく。

 

□中国共産党執行部日本担当は、日本国体に対する戦略として、帰化中国人(エージェント)を送り込み、エスタブリッシュメントへの浸食、および政権与党執行部への帰化中国人の浸透を道筋として定める。

⇒ 帰化中国人が相次いで政界に進出。政財界の主要なポストを牛耳始める。二重国籍、あるいは国籍不明(非公表)の著名人(エージェント)がマスコミに担がれ、政権与党の執行部に”平穏かつ公然と”収まっている。インテリジェンス、スパイ問題を公に指摘した保守論壇の国会議員が謎の不審死を遂げ、報道されない。

 

⇒ 都道府県警察の現場が反社会的策動に同調(共感)、どさくさに紛れてカルト(キャスティングボード)に日和り、自衛隊の組織は実質的に無力化される。警察権力を背景にして官憲が政治を恫喝。破防法が廃止され、スパイ防止法、特定秘密保護法が遡及的かつ速やかに撤廃される。

⇒ キャスティングボード連立内閣が、独断的に日米同盟の破棄を通告。在日米軍が撤退し、空母打撃群(第七艦隊)が日本の排他的経済水域を離脱。

⇒ 2040年、中国が尖閣諸島を平穏かつ公然と占領。領土として布告。国連が追認(黙認)。

 

□2050年、天皇制度の廃止が閣議決定。皇族の多くが米国へ亡命する。

⇒ 中国(とカルト)が勝利と祝福の日を制定。

⇒ 中国情報機関の扇動によりカルトの末端が増長(制御不可)。中国共産党の主義に転向し「日本毛党(日本毛頭)」なるを名乗り始める。反社勢力がカルトを背景にして大同。カルトに立脚したブルーカラー、何でもないご“婦人”ら階級闘争をやり散らかし、いよいよ増長して憚らない。当たり構わずレイプ事件や老人の不審死が頻発。

⇒ 日本共産党が解体され「思想之再教育」と称して日本共産党員およびその支援者ら、支援組織の構成員らを大陸内陸部の政治犯収容所へ送り始める。その際、密告制度が奨励され、マッチポンプの濡れ衣が横行。カルトの敵に罰が下る(自作自演)。

 

⇒ 台湾、沖縄が中国に占領されるものの、当面は例外的に高度な自治が認められる。

⇒ 米中冷戦。日本列島を戦場とする事が(暗黙の了解として)認知される。

⇒ 北海道がロシアに占領されるものの、当面は高度な自治を確約(高度自治州)。

⇒  ⇒ 中国の先制核攻撃。若狭湾(原発銀座)に向けてミサイルの飽和攻撃を企図。

⇒ 米国世論の伝統的な孤立主義が圧倒的多数を占める。不関与。

 

□2055年、中国は台湾領および沖縄列島の併合を発表。国連が承認。アフリカ諸国が祝電。

⇒ 日本の総選挙にて、大陸との親和性を党是とする(帰化中国人による)新生の共産主義政党が単独過半数を獲得。速やかに綱領が策定され(カルトの処刑せん滅を視野に入れ、)日本毛党(日本毛頭)へのカルト分子の入党を「排除」(禁忌)とする。

⇒ 政府当局が土地の国有化を宣言。土地本位の金融が成立せず、当面市中の銀行融資(信用創造)が壊滅する。政府当局は直ちにデノミを敢行し、銀行の統廃合と国有化を宣言。これより計画経済に移行。一般の日本人による外貨の国外持ち出しが原則禁止となる。ビットコインが史上最高値を付ける。

 

□2058年、日本列島の平和的な併合に向けて日中両国政府代表部の協議が始まる。当面、高度な自治州として独自の主権が確約される。日本人の大陸移住計画が発動。中国人の日本列島移植が始まる。

⇒ 中国共産党中央日本領事部は、用済みの日本毛党(日本毛頭)分子を粛清してせん滅。裾野の広いカルトの構成員を洗い出し(密告奨励)、すべからく(誤差を厭わず)内陸奥深い僻地の強制収容所に隔離して仕舞う。秘密裏にガス室を用いた大量殺戮計画が発動。この人権問題を指摘(調査報道)した欧米人ジャーナリストが謎の不審死を遂げる。欧州に対する大規模な経済制裁が発動。世界中のサプライチェーンが歴史的な大混乱”毛頭ショック”をきたす。

 

□2060年、遂に日本の総人口が7500万人を切る。単一年度の出生数は36万件、生産年齢人口が3750万人にまで落ち込み、GDPが1兆USDを割り込む(世界ランキング第36位)。すべからく生産性が下振れ、社会保障の仕組みが崩壊。政府当局が社会保障制度の白紙撤回と無償清算(夜警国家)を宣言。

⇒ 都市部の中心地はエリート層の中国人居住区とされ、物流以外の相互往来が禁止される。国中に日本人の浮浪者が徘徊し、人身売買が横行。日本人の富裕層、資産家、知識人は大多数が米国の移民特別プログラムに応募し、早い段階で移住を果たしている。

⇒ 政府当局は、下振れた治安に対する予算措置として(夜警を口実に)、日本人に対する義務教育制度の廃止を宣言。小中学校が原則として私立となる。75%の学校の経営が頓挫。

⇒ 旧師範学校の流れを汲む名門の改組により大中華中国人師範学校(小中高一貫教育)が国営化。

⇒ 旧帝大への日本人の入学が原則禁止。18歳時点での偏差値65(上位10%)以上の成績優秀者について臓器バンクへの登録が義務化。上級国民居留区への移植が始まる。

⇒ 国民体育大会の成績優秀者について臓器バンクへの登録が義務化。上級国民居留区への移植が始まる。

⇒ 7歳児の識字率45%。

 

□2065年、国を追われた日本人であるが、世界中に横断した”倭僑”のネットワークとして引く手あまたに活躍中。

⇒ 行き遅れた資産家ら、日本人同士に苛め抜かれながらも南米への亡命の機会をうかがっている。目下、その多くが”つるし首”となって理不尽な私刑の餌食となり、傍らに腐敗臭を放っている。国内に残された日本人の大多数は、すべからく”奴隷の鎖自慢”に明け暮れて内ゲバにばかり勤しんでいる様である。了

 

草々

2021年12月11日公開

© 2021 しょうだまさとも

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