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虚無の生む詩

渡海　小波津

私の文学は何も生まない
私の人生が空っぽだからだ
だから虚無からの詩を書いた
それだけ、それだけ

詩

1,218文字

神の心理⇔真理

私は何なのだろう

人間という種の　進化という営みの一末端に過ぎず

自然は我々を手放しにしている

ああ　神はとうに私を見放していたのだ

それに乞うなど理知をもつ私が笑う

医師に問うなど健康だと思う私が拒む

私は私であり　何者でもない

はじめから意味などなかった！

それは死への理由となるのか？

否

生きたからには自然に朽ちるまでさまようのだろう

それが手放された我らの在り方であり

染色体に染みついた設計図だからだ

では私はなぜ書くのか――

ページ: 1 2 3 4 5 6 7 8 9

© 2013 渡海　小波津 （ 2013年5月31日公開 ）

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