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東京都の重心

大川縁

国分寺市富士本にある東京都の中心、ではなく重心についてです。そもそも東京を指の上でバランスをとろうという発想が面白いですね。

タグ: #散文詩 #自由詩

390文字

国分寺市富士本三丁目には「東京都の重心」がある。

これは公益財団法人日本数学検定協会が、実験により求めたのだという。

 

重心の近く「富士本90度公園」という小さな公園には

数学の日に設置された案内板があり、その説明書きによると、

島嶼部を除いた東京都の、十分大きく、厚さが一様な板状の地図があるとして、

それを指の上に乗せた時に、たった一か所うまくバランスをとれる点が

この富士本三丁目にあたるのだそうだ。

 

実際に行ってみると重心地区は閑静な住宅街で、

この辺りに住んでいる人が、重心のことを知った上で住んでいるのか、

それとも知らずに住んでいるのか気になるところではある。

 

富士本はその名のとおり、

かつて富士信仰に基づいて祀られた浅間神社があったことからきており、

東京都の重心で、日本一高い山を拝むと考えると

ずいぶんと縁起が良い所なのではないだろうか。

 

© 2016 大川縁 ( 2016年10月22日公開

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