秩父鉄道に乗り、目的の長瀞渓谷にある岩畳に来ていた。
曇り空を映した荒川が、真っ白な飛沫をあげて
舟を運んでいく。
ライン下りで賑わう人の、驚きと笑顔に
川辺で遊んでいた子が、つられて砂利の上を跳ねる。
渓谷には屋台があり、捕りたての鮎をいただくことができるので
対岸の秩父赤壁を眺めながら食べることにした。
屋台の脇で、物静かに休んでいた猫が
とても慣れた様子で、すり寄ってくる。
この猫は鮎を食って生活しているのだろうか。
だとすると少し羨ましい。
岩畳で荒川の音を聞く。
力強い渓流の音は、いつまでも
人の記憶に残り続けるだろう。
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