「美女と液体人間」

消雲堂

小説

490文字

 

雨が降った翌日にたまたま天気の良い日だったりすると、気分が良くなって鼻歌なんか歌いながら散歩なんかしちゃうのよ。そんなときに街のマンホールから突然40歳くらいの男が出てきてアタシを見るなり「こんちは」と明るく挨拶することがあるのよ。ほんとだって。

男が出てくるのをよく見ると、マンホールの蓋を開けずに出てきちゃう。マンホールの蓋を隅っこだけこじ開けてね、そこにできた隙間から出てくるんだけど、初めはゼリーみたいなのよ。チューブをしぼり出す感じでジュルジュルって出てくるのよ。

そのゼリーはマンホールの蓋の上に溜まっていくんだけど、早いのよ、あっという間に人の形になっていくんだから驚くでしょ。その時に車が通ってゼリーが轢かれても大丈夫なのよ、タイヤにゼリーがへばり付くこともなくジャバって音出して、平気で人になっていくのよ。この間、全く男の姿になったときに車に轢かれちゃったんだけどさ、全然平気だったわよ。

でもね、彼も雨の日には出てこないんだ。雨水と同化しちゃうからかねぇ。あ、真夏の暑い日にも出てこないわね、蒸発しちゃうからじゃないかしら?

sado3

 

2015年5月20日公開

© 2015 消雲堂

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