僕と妻は結婚して、もう二十年になる。夫婦仲は良い方だと自分では思っている。
…いわゆる夜の生活なんていうのは殆ど無いけれど、僕と妻の関係は良好だ。
戻れる場所があるっていうのはいいことだと思っている。
僕にとって家族は大切な存在だ。だから、僕のこのいやらしく汚らしい感情は他の誰かにぶつけることにしてるんだ。
妖しく艶やかな他の誰かに…。
・
その日はめずらしくいい天気で、見上げると絵に描いたような青空が広がっていた。
「 … 」
僕は何だかこのまま会社に戻るのがもったいないような気がして、彼女のところに行こうと決めた。
彼女っていうのは、僕より十歳年下で、舌ったらずな甘い声で僕を誘惑してくる彼女だ。
「十四時出勤か…甘い物でも買って行くかな」
昔の僕だったら、携帯電話をこんな風に風俗店のホームページをチェックするために使うなんて考えもしなかっただろう。僕は自他ともに認める堅物人間だったし、それで良かった。
酒・風俗・ギャンブル…どれも必要ないと思っていたし、そういうことをする人間達を馬鹿にしていた。
だけど今は…
「あ、高野さん!」
「こんにちは」
「こんにちは!また逢えて嬉しい!」
僕はこの屈託のない笑顔が大好きだし、彼女といる時間がとても楽しかった。
「今日はね、シュークリームを買ってきたんだ」
「あっ!これっていつも並んでるところじゃない?」
「そう、ここのシュークリームは絶品だよ」
「嬉しい、ありがとう」
甘い物が好きだって彼女が言うから、インターネットや雑誌で調べつくした。彼女の笑顔が見たいから、一生懸命になった。甘い物通のような顔をして彼女の前でかっこつけたりした。
「本当だ!美味しい~♪高野さんってすごい!尊敬しちゃう」
シュークリームを口いっぱいにほお張って、幸せそうに食べる彼女の姿が僕の努力を報わせた。
「 … 」
いつから僕は彼女のことを好きになったんだろう。
「どうしたの?急に黙っちゃって…」
そんなことを考え出した僕に彼女は甘くて熱い、濃厚なkissをしてきた。
僕はその挑発的でいやらしく、柔らかい唇が大好きでいつもトロけそうになる。
「カンジる?」
「…あぁ」
僕はいつもこうして彼女に攻められていく。少し前まで可愛い笑顔を浮かべていた彼女の顔が妖艶でいやらしい顔つきになっていき、僕を誘う。
「ここ、いつもカンジてるわよね」
「 … 」
耳のそばでそう囁かれ、噛まれ舐められる。唇を舐められ、そのまま舌を口の中に…。僕の舌と彼女の舌が絡み合い、唾液が流れ落ちる。
「もう固くなってる」
僕のはもう抑えきれなくなっていた。彼女に触られる度にカンジていた。
「舐めていい?」
「あぁ」
彼女の口の中に僕はもう全てぶちまけてしまいそうだった。
「すごく固くなってる、嬉しい」
彼女のその言葉といやらしく笑う顔つきに僕は興奮した。彼女の唾液と舌が僕を快楽へと導いていく。
「ねぇ…私のも触って」
彼女はそう言って僕の指を舐め、僕の指に唾液を絡ませた。
そして自分のクリトリスの部分にそれを当てた。
「…濡れてる」
「ダメ?」
「いや‥嬉しいよ」
「あっ…んっ!」
僕は彼女の中に指を入れた。
彼女の中は温かく、濡れていた。僕は指を上下にゆっくりと動かし、彼女を刺激した。
「あっ…ダメ…イッちゃう…」
僕はその彼女の言葉に興奮して、指を動かし続けた。
「あっ!イクッ…んっ!」
僕の指は彼女の愛液にまみれていた。僕の風俗遊びはしばらく続きそうだ。
end
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