冨岡和志先生が主張するところによると、UFOが飛行時に回転して見えるのは、われわれがそれを外界から観測しているからであり、じっさいには、UFOを中心としたまわりの空間それ自体が回転しているのだという。いわゆる異星人とよばれる生命体たちは高次元空間をとおり道とすることで惑星間の高速移動を可能にしているのだ。
「宇宙人と異星人とでは世のなりたちがちがうんだよ。男性的なものと女性的なもののちがいと言ってもよいが」
と先生は言った。いつもどおり、きっぱりとした口調である。
「どちらが男性的で、どちらが女性的なのですか」
わたしが問うと、先生は眉間をおさえた。あきれているのだ。
「ロケットは、あれは、なんの形をしているかね」
わたしはかんがえた。そして、ふきだした。
「言いたまえ」
「……男根でしょうか」
「そうだろう」
先生はくすりともしなかった。「火力でドカン、が行き着けるのは、せいぜいが月までだよ」
「では、UFOは」
「それは、きみ、男根の反対だよ」
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