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塩味のフライドポテト

フィフティ・イージー・ピーセス(第34話)

藤城孝輔

作品集『フィフティ・イージー・ピーセス』収録作。第112回時空モノガタリ文学賞入賞。

タグ: #ファンタジー

小説

2,000文字

月二回のお弁当持参の日、由香の弁当箱にはまたしてもフライドポテトがぎっちり詰まっていた。蓋をひらけば黄土色の一色で、他にはごはんもおかずも入っていない。

「お、ポテトうまそー!」隣の席のワタルが目ざとく覗き込む。

「由香、少し食べさせて。私のラフテーと交換しよう」と、向かいに机をつけて座っている美帆が言った。

「大丈夫、ポテト好きだから」

© 2018 藤城孝輔 ( 2018年4月30日公開

作品集『フィフティ・イージー・ピーセス』第34話 (全50話)

フィフティ・イージー・ピーセス

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