2020年9月に大麻取締法違反容疑で逮捕されて以降、活動を自粛してきた俳優・伊勢谷友介が2024年1月26日、語り下ろしの著作『自刻像』(文藝春秋)を発売する。

 伊勢谷は1976年生まれ。俳優、アーティスト。2020年9月8日、大麻取締法違反容疑で逮捕。同年12月22日、懲役1年執行猶予3年の刑を受けた。

 幼少時代を過ごした北海道・函館の記憶、東京芸大入学、沖縄・渡嘉敷島やインドへの旅、複雑な家庭環境、齢の離れた異母兄・山本寛斎氏との交流、映画にかける思い、東日本大震災の際の活動、そして事件について。これまで歩んできた人生の様々な場面について、率直に語った。

 また本書には、幼少期~東京芸大受験期に伊勢谷が描いた絵や、海外旅行でのスナップなどの写真も収録されている。

 本書刊行について、伊勢谷は「『個の命は種の存続の為にある』ことに気がついてから、地球上で唯一、自らの未来を壊す生物である愚かな我々人類と、その社会の変革のイメージを育み、行動に変えることが僕の人生でした。それが出来なくなった今、次の生き方を模索するために過去の自分に会う旅をしました。他人や社会のために生きるのではなく、自分のための時間の使い方を探しに、過去の自分と向き合う旅です。お付き合いいただければ幸いです」とコメントしている。

 なお2024年3月には、映画復帰第1作となる若葉竜也主演、荒木伸二監督・脚本『ペナルティループ』が公開される。

 三年間の執行猶予から抜けての活動再開は、著作の発表からとなる。著作では逮捕時の様子なども赤裸々に語られている。どのような反響を呼ぶのか。