短編から長編まで、多彩なジャンルのフィクションが揃っています。破滅派らしい物語をお楽しみください。
2016年織田作之助青春賞 三次選考まで残りました 昔から知ってた人が全然違う人になっておまけに死刑になってた話
ちょうみじかい。一年前くらいに書きました
第26回ゆきのまち幻想文学賞入選作 黒猫と男の子と少女
賭場で意気投合した助吉と平次は胤覧和尚の口車に乗せられて遊女の霊が出るという廃寺を訪れる。合評会「エロとホラー」応募作。
(第19話) それから1週間も経たず、もう1作仕上げてしまった。 依本は書き終わると、すぐさま内田に連絡を入れ、メールに添付して送った。あまりの快調さに自分自身で驚いていた…
(9章の5) 一部屋ずつ運ばず、そろって食事をさせるのは手間をかけたくないからだろう。みすぼらしい安宿のやりそうなことだ。 おかずがまた貧弱だった。肉類、刺身類はなし。揚げ…
作品集『フィフティ・イージー・ピーセス』収録作。
(9章の4) 調度品などない玄関で殺風景そのもの。モルタルの壁にはひびが稲妻のように走っている。靴箱は埃まみれで、手前に傾ければ砂利がざっと落ちてくることだろう。もうちょっとマシ…
人間リサイクルの話です。仮面ライダーを見ていて思いつきました。
作品集『フィフティ・イージー・ピーセス』収録作。
内田がやってきて、依本は原稿を渡す。 「ほう、もう完成したんですか。助かります」 表情は変わらないが、一応お褒めの言葉は引き出せた。とりあえず目標の一つは達成したことになる。根を…
つらつらと語る。 試験投稿に近似。
(第17話) まだ依頼があったころ、編集者に「がんばって書いてますか?」とよく言われた。依頼主にケチをつけるなんてできないので受け流していたものの、実に違和感のある言葉だなぁと依…
(第16話) 「大葉」で、久しぶりに女神と会った。 もっとも会ったからといって話をするわけでもない。知り合いでもなんでもないのだ。単に見かけた、という程度だ。 その日…
(9章の3) わたしは結局独身のまま30代を通り過ぎた。あの時に思い描いた年齢をとっくにすぎているのだ。しかしそれが、どうも実感としてわかない。 現在のわたしは、もう40代…
(第15話) 1冊分を書きあげた依本は内田に送った。 デビュー時には、直接手渡すか、書留で送るかだった。それが今や、メールに添付するだけとくる。レトロな感覚を持つ人間として…
(9章の2) バスがやってくるまでにかなり待たされた。これはわたしが、「バスがすぐに来る」と念じなかったからだ。田舎のバスは本数が少なく、長く待たされるのが当たり前なのだ。特に念…
破滅派は同人サークルから出発していまや出版社となりました。
破滅派の書籍は書店・通販サイトでお求めいただけます。