「『現実的教訓』の為に引き合いに出される少数者・弱者」「表現の中の、政治的悪役としての少数者・弱者」を拒みたい俺の文章

Juan.B

エセー

2,538文字

※ツイッターで書いた一連のツイート二つを再び編集した。最初に原文のリンクあり。

※某「そうだ難民になろう」イラストや、ツイッターで出回った「政治的・ゲンジツ的」言動の漫画画像に色々思う事があり、文章として再び投稿することにした。

2015年7月12日のツイートより修正加筆編集)

 

映画やアニメで、少数者・弱者層出身者がそれも悪役で「テロリスト」「政治的犯罪者」としてやたら出てきて、そして彼等が殆んどの場合(権力的存在に)「成敗」「処刑」「無残死」「更生」……等が求められる事……。何でだろう、別に彼等が役所でも爆破して喜んで終わる作品があったって良いはずだがなあ。

 

刑事ドラマなり戦争映画なりでは「敵を倒した、我等の正義は栄える、オシマイ」で終りな作品が溢れているのに、より複雑な背景を持つはず少数者・弱者にはそれが許されていないのだ。「保守派が弱者を殺す表現を作ってもいいのか」と言われれば、 俺が云々言う以前に既にそれは溢れているのだから良い悪い以前に抵抗として「だからその逆は無いのか?」と聞いている。

 

(例えばルパン三世やワンピース、ある種の……悪代官には抵抗するが王様その物には逆らわない義賊譚みたいな)「立場や職業柄は悪だけど実際は正義的」な表現でなく…… 少数者・弱者が「あくまで悪役・テロリスト・政治的犯罪者な立場」を押し通したまま、何かが吹き飛ぶ様な表現を見たい。「弱者を悪役にするな」と言う意見の方もあるしその方がまともだろうが、これはまあ俺の気持ちだ。

 

俺も「1988年の強姦」と言う作品を書いて、前まで書いて来た様な内容をやってみた事もあるが、 どうも「政治的犯罪者」みたいな事を突き通せたかと言えばは怪しい。「小説家になろう」と言うサイトで公開しているが…多分俺は「小説家になろう」に五人も居ない左派的作家の一人だろう。

(※このサイトで「1988年の強姦」を読まれた方ならご存知の通り、既に「小説家になろう」からは削除された。)

 

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2015年8月8日のツイッターより修正加筆編集)

 

漫画やアニメの「名言」とか「教訓的な話」に感動した事は殆んど無い 。

 

「現実的」「キザ」とか色々言い表す感覚はあるが、例えば「少数・弱的立場の悪役に『現実的』な主人公がぶつける言葉」とか紹介されても俺はまったく主人公に共感できないし、「アニメや漫画で政治を語る」事も良く分らない。勿論そういう表現に触れた事が無いという訳ではないし、俺が好きな表現の中には探せばやっぱりそう言う要素があるのかも知れないが……。

 

攻殻機動隊と言うアニメの女機動隊員による「テロリストに対する」台詞を座右の銘みたいにしてる人が身近にいて、そのアニメを紹介されたのだが(俺はその「座右の銘」的シーンしか見てないが)、俺はテロリストの側にしか共感出来なかった。 殆んどのアニメ・漫画の「名言」「教訓的な話」は「ふつーの日本人」の為の物であって、少数者・弱者はむしろぶつけられる側だ。以前ツイッターでも、「権利を求める少数者・弱者」を「ゲンジツ的」目線で突き放す様な漫画の画像が出回っていたが、そう言う事だ。明らかに現実の……在日人や生活保護受給者への嘲笑的目線が含まれていたと思う。「小説家になろう」でやたら流行ってる異世界転生物と言うのを何作品か飛ばし飛ばし見てみたりもしたが、ある「魔王と勇者が政治学や経済学を駆使して云々する」ラノベ作品?の影響を受けたらしい「ぼくのかんがえたさいきょうのせいじ」を披露している作品や、単に作者の趣味っぽく現実の在日人や「サヨク」を反映させたらしい「甘い思想」の敵役を倒す様な話が幾つかあった。

 

学研が色々な漫画の「名言」「教訓的な話」を青少年の人生相談?に対応する様にまとめた本を図書館で読んだが(弱虫ペダルとか入ってるから多分最近の本だと思う)、もし中学生の頃の俺がこの本を読んでもあんまり良い事は無かっただろう。少数者・弱者は漫画やアニメの中で「名言」のエサにされる事が多い。この「エサ」と言うのは、少数者・弱者が発展的・肯定的に「名言」「教訓的な話」をアシスト……と言う事ではなく、主人公・多数派の価値観による「名言」を引き立てさせる為に悪役や卑屈な役だのを押し付けられると言う事だ。だから俺は「一度くらいは左派・少数・弱的な悪役が勝つ話が見たい」のさ……。

 

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それで俺は何をすべきか?

 

「ああ言う表現」がある。それはどうする事も出来ない。話とは別に、作者が現実で政治的活動をしているならそれに抵抗する事は出来るが、「表現」は別だ。それに俺は反表現規制だしね!(ただ反表現規制と言うなら同時に反差別、反保守権力でも無ければいけない、と言うのが俺の考えだが!)

 

上に色々不満やハーフとして感じた虚しさを書いたが、実際に何をするかと言えば今の所は「それに抵抗する作品を書く」だけだ。

大正~昭和初期のプロレタリアート小説……の系譜でも無い。(俺にそこまで才能があればなあ!)

 

明確な差別を受けたことがある。

自殺も一度は考えたことがある。(俺の知人のハーフは一人自殺している)

それで現実を離れたつもりで多様な筈のネットで何を見たかと言えばまあ当然現実の延長に過ぎないから悪意だ。(それも現実より遥かにヤバい)

 

俺は何をするか?

まず自分の中で何か考えてみよう。

それで「”誇り”高き人々」と「基地外詩(シリーズ)」が出来た。

 

学生時代にあった事と自分の自殺願望、知人の自殺をミックスした作品を作ってみよう。

そしたら「血は世界に満ちて」が出来た。

 

おぞましい世界を「美しい日本」等と言うらしいから、是非ともそんな奴らに立ちはだかる小説を作ろう!

そして「1988年の強姦」が出来た。

 

次は……?

どうしようね……世のクソさは尽きない、放置した長編もある……まあ見ててくれよ。

 

2015年12月11日公開

© 2015 Juan.B

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