生活の中の断片的な詩集Ⅲ

人間賛歌(第60話)

山雪翔太

260文字

ある程度溜まったのでまとめました。よろしくお願いします。

路地裏にエンジン音高めて走り去ったロードスター

……

死亡事故の看板にまだ生きねばならぬと教えられたり

……

電車に揺られふらつく子を支えてやりたしと思う我が心よ

しかし椅子に頼る我が情けなさ

……

光り輝く二十歳が沢山の同年の屍を踏む様はThe Sound of Silenceの流れる夜の如く

……

人目によらず騒ぐ学生を煩わしく思いつつも

彼らの不敵さと自らの小心さを比べれば

また自分のこの心も煩わしく思いつつ

……

納豆をめちゃくちゃに混ぜれば

北大路魯山人は偉大だと思う朝

……

その手に握らむ包丁で

刺されぬことを感謝せよ、と

その背中眺め独り呟く

2025年5月21日公開

作品集『人間賛歌』第60話 (全66話)

© 2025 山雪翔太

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