路地裏にエンジン音高めて走り去ったロードスター
……
死亡事故の看板にまだ生きねばならぬと教えられたり
……
電車に揺られふらつく子を支えてやりたしと思う我が心よ
しかし椅子に頼る我が情けなさ
……
光り輝く二十歳が沢山の同年の屍を踏む様はThe Sound of Silenceの流れる夜の如く
……
人目によらず騒ぐ学生を煩わしく思いつつも
彼らの不敵さと自らの小心さを比べれば
また自分のこの心も煩わしく思いつつ
……
納豆をめちゃくちゃに混ぜれば
北大路魯山人は偉大だと思う朝
……
その手に握らむ包丁で
刺されぬことを感謝せよ、と
その背中眺め独り呟く
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