生活の中の断片的な詩集Ⅳ

人間賛歌(第61話)

山雪翔太

220文字

京都は海外からのお客が多いです。中々面白いですよ。

道端に鳴く蛙にもきっと悩みがあり

……

我が望みは階段から落ち頭をぶつけ死ぬことだとふと思う

……

車内には粋な中折れ帽被るお爺様

……

亜米利加男の背丈と我の背丈を比べてみむ初夏

……

This is Tambabashi? と聞かれ我もこの駅疑い出す

……

孔球を囲み子供返りし話す中年

……

暗い部屋に倒れ込み雉鳩の声に耳澄ます空虚よ

……

祖母の体調悪しとの報せに我も心体安らかでなく

……

ライト灯し地下鉄の如く駆けるマラソンランナー

……

たった七分を恨む我の浅ましさ哉

2025年5月23日公開

作品集『人間賛歌』第61話 (全66話)

© 2025 山雪翔太

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