潰れた自転車を押しつつ
汗をかいて転ぶ我に
何を言うか、啄木よ
……
満員電車に揺られ
スーツの大男の湿った温かい背中に触れる度
幸福とは何か考えたりする
……
皆が降りる駅ならば
何人か途中で放り出せばいい
まずは僕が放り出され
そうして無様に死ぬのだから
……
隣に座った見知らぬ老婆にさえ
儚い暖かさを覚えたりする
……
はるかぜに吹かれ乾くはスイミング終わりの小人の濡れたる髪
……
道端の中年の浮浪者と目が合って
僕と彼は似ていると思う夕暮
……
Deep StateとTrumpの
闘いを眺める今日この頃
……
蜘蛛だと思われ潰される哀れな埃
……
三島の影に侵されて日本刀持つ国民達
……
いつも隣に座るのはくたびれた顔の中年なり
……
好青年の恩師の隣に美女が座る時の微笑ましさ
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