夜中、咲夜の布団で目を覚ました。いたるところにコンドームが転がっている。立ち上がる。腰が痛い。全裸のまま立ち上がってトイレに行こうとすると、足元になにかが落ちていた。月明かりが窓から差しこむ。そのなにかをよく見ると、戸籍謄本だった。
咲夜は小田原に引っ越してきたばかりといっていた。なにかの事情で戸籍謄本を取ったのだろう。見てはいけないとおもったが、好奇心が勝ってしまう。
拾い上げて、戸籍謄本を読む。咲夜の本名は奈良坂音彦で、本籍地は青森県。
だが、父の欄に目を移したとき、わたしは衝撃のあまり、叫びそうになった。
絶対存在してならない名前が、そこにあった。
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