リサイクルセンターといっても、実際はただのゴミ捨て場でサティスファクションセンターの一番東端にある。西側にあるテクニカルセンターからは渡り廊下からサティスファクションセンターに入って、建屋を突っ切らなければならない。
渡り廊下を渡って階段を降りる。地下一階の五百人が入るサティスファクションセンターの大食堂に入る。広大な食堂は緑のベストが一面を埋め尽くし、汗の匂いが鼻について気持ち悪い。
食堂の端について螺旋階段を降りる。この先がリサイクルセンターだ。だが、なぜこんな面倒な場所で咲夜は会おうとしているのだ。そもそも今日、咲夜は休みだと聞いている。実はリサイクルセンターだけは従業員証を認証しなくても入れる。だからといってわざわざ会社に忍び込んでまで会おうとしている意図がわからない。
階段を降りて地下二階に到着。細く薄暗いコンクリートの通路が迷路のように広がっている。天井と壁に張り巡らされた金属のパイプは鈍く光り、時折なにかの駆動音が、苦しみ悶えるように鳴り響く。ひどい場所に来てしまった。
しばらく歩くとリサイクルセンターの緑色の扉が見えた。扉のドアをひねって中に入る。ホコリ臭い。部室の壁際にはゴミ箱に大量のゴミが積まれていた。
部屋の真ん中に咲夜がいた。咲夜は大きく腕を広げていた。
「俺、寂しいの。もう我慢できない。いっぱい、しよ?」
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