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サティスファクションセンター

サティスファクションセンター(第2話)

眞山大知

『地球上すべての顧客の満足――サティスファクションに貢献する』というミッションを掲げる超巨大eコマース企業・ヘルメス。ヘルメスの日本法人に勤めるエンジニア・音羽芽衣は、東アジア最大を誇る物流倉庫・小田原サティスファクションセンターで働きながら人生に迷いだす――。運命に立ち向かうバリキャリの破滅劇!

タグ: #サスペンス #ホラー #ミステリー #リアリズム文学

小説

20,028文字

わたしの運転するクルマは小田原城の脇、お堀端通りを走行していた。

後部座席から母が急かす。

「ねえ、芽衣。もっと速くできないの?」

「道が狭いでしょ。歩行者が飛び出てきたらすぐ止まれない」

「そんなの知らないわよ。飛び出してくるほうが悪いんだから」

母は平然と吐き捨てた。――小田原の開業医の家系・音羽家の第四代当主。生みの親とはいえ心底嫌いだ。

© 2024 眞山大知 ( 2024年5月1日公開

作品集『サティスファクションセンター』最終話 (全2話)

サティスファクションセンター

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