今月は新潮、文學界、群像、すばるの4誌が発売された。4誌の概観をここで紹介しよう。

新潮 2025年3月号

・【創作】では、筒井康隆「妖精」、中西智佐乃「橘の家」、岡田利規「中之島15の場所での物語」、古川真人「夜と踵」が掲載。

・昨年公開されたドキュメンタリー映画『どうすればよかったか?』の藤野知明監督による手記「映画『どうすればよかったか?』その後」が掲載。注目のドキュメンタリー監督が明かす、偽らざる心のうち。

・【対談】では、いとうせいこう×ライムスター宇多丸「能とヒップホップの交差点」、黒川創×藤原辰史による「いま「この星」のどこかで――『この星のソウル』をめぐって」、鈴木健×森田真生「終わらない学び――アメリカの民主主義と「第三の道」」が掲載。

文學界 2025年3月号

・【特集 いまを生きるための倫理】として、朝井リョウ×安堂ホセ、古田徹也×奈倉有里による対談、大澤真幸による新連載「AIと人間――AIから倫理を再考する」、戸谷洋志による評論/ブックガイド、長門裕介のインタビュー(インタビュアー雨瀬シオリ)を一挙。

・【創作】では、絲山秋子「神と古代人――(1)チカラベの子孫」、古川真人「どうせ焼肉――九州男尊女卑考」、山下澄人「まつがあらわれる気配ハない、」が掲載。

・「第172回芥川賞」は安堂ホセ『DTPIA』と鈴木結生『ゲーテは全てを言った』の二作が同時受賞。特別エッセイとして、安堂による「本と批判についての確認」と鈴木による「信仰と創作」が掲載。

 さらに、竹田ダニエルによる安堂の作家論「『現代社会』というリアリティショー」、阿部公彦による鈴木の作家論「『先生と私』が奏でる知的牧歌」、同じく江南亜美子「小説が書きうることの探求」も併せて。

・又吉直樹による連載「生きとるわ」千葉雄喜による連載「千葉雄喜の雑談」がそれぞれ最終回を迎える。

群像 2025年3月号

・【特集・孤独の時間。】として、麻布競馬場/阿部加奈子/一川華/一穂ミチ/伊藤亜和/井戸川射子/稲垣諭/イリナ・グリゴレ/岩内章太郎/上野千鶴子/加納愛子/上出遼平/qp/くどうれいん/五味太郎/紗倉まな/塩田武士/下西風澄/高瀬隼子/滝口悠生/武田砂鉄/武塙麻衣子/橘玲/崔実/千葉雅也/筒井康隆/中島梓織/奈倉有里/西見奈子/のもとしゅうへい/乗代雄介/東出昌大/平岡直子/平野啓一郎/僕のマリ/堀江敏幸/皆川博子/宮内悠介/宮地尚子/燃え殻/山口未花子/山本アマネ/山本奈衣瑠/ゆっきゅん。と総勢44人が参加。

・【創作】では、筒井康隆「やぶにらみの天使」、朝吹真理子「夕方の神様」、千葉雅也「未来人の全身タイツ」。

・【小特集・ゴダール/イーストウッド】として、堀潤之による批評「IAM/JLG 二つのゴダール展に寄せて」、藤井仁子「あの星条旗は今も風になびいているだろうか イーストウッドの『陪審員2番』」が掲載。

・【小特集・張天翼】として、張天翼による創作「花と鏡」(訳=濱田麻矢)、張天翼のメールインタビュー「張天翼、共鳴する世界と物語をめぐる語り」(訳=濱田麻矢)。

・【新連載】蓮見重彦×工藤庸子「対話」がスタート。

すばる 2025年3月号

・小川洋子による新連載「劇場という名の星座 ホタルさんへの手紙」がスタート。

・【特集:劇場 身体と言葉の芽吹く場所】として、山田由梨×額田大志による対談「はじまりは劇場の外だった」、安藤奎×小西朝子による対談「越境し合う笑いと演劇」、平田オリザのインタビュー「劇場が身近にある社会のために」、エッセイでは、大鶴義丹「最後のアングラ俳優」、桜庭一樹「あらゆる夜のあなたが異なる」、高羽彩「ちょっと待ってください 舞台『他者の国』現場日記」、上坂あゆ美「舞台の上なら人間になれる」、松田いりの「出鱈目の再生」が掲載。

・【小説】では、井上荒野「お母さんが片づけておくから」、石井遊佳「Delivery on holy night」、上田岳弘「生的同意」。

・【『港たち』刊行記念対談】として、古川真人×小山田浩子による対談「コロナ禍が書かせた小説たち」。