わたしたちがであったのは、三階建てのマンションの踊り場だった。
わたしが、降りるときに、あなたがのぼってきたの。
あなたは長い髪をなびかせて「ごめんなさい。大丈夫?」なんて訊いてくれたけれども、わたしはちっともそんな声を聴いていないかった。わたしが聴いていたのは、あなたの髪の艶やかさと素敵な制服。わたしよりも大人びた面立ち。
2歳か、⒊歳上かしら。そう思ったけれど、あなたのかわいさに、うつくしさに、言葉を紡げなかったの。
──
「あれからもう、5年も経ったのね」
「そう、もう、5年」「あなたも大人になったわね、あの頃はあんなに小さかったのに」
悠然と景色が過ぎていく列車の中でわたしたちはむかしの話を話し合った。
むかし、といっても、5年ほど前のことにすぎないのだけど、わたしたちは知り合ってから、お互いにお互いの瞳のなかにお互いの姿を認め合ったの。
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