闇の夜咲く水仙に
いざ桜咲け 沼影に椿
宮の鶯らくらく白梅鳴く
露店萱の屋根白々向きて那覇の菜の花
「敵、連(むらじ)ら死ねや!」の夜間テロ
宮内爆破 くらくら水宮の闇
奇抜に怪我 間抜けさ落差
罪人制す腐る世の宮
やみのよるさくすいせんに
いざさくらさけぬまかげにつばき
みやのうぐいすらくらくはくばいなく
ろてんかやのやねしらじらむきてなはのなのはな
てきむらじらしねやのやかんてろ
くないばくはくらくらすいぐうのやみ
きばつにけがまぬけさらくさ
ざいにんせいすくさるよのみや
【鑑賞の手引】
静かな早春の夜のお宮に、色とりどりの花々が咲き乱れ、
鶯がさえずる美しくも雅びやかな世界を描くはずが、
なぜか舞台が那覇となり爆破テロになってしまったのは殺伐とした
世情が無意識に反映されたものか。
お宮のテロにふさわしく敵をわざわざ「連(むらじ)」と呼ぶあたりの
古代ぶりがわずかに救われる思い。
それにしても悪人がはばかる腐った世の中であることだ。
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