林太郎は暫くあの夢でみた事故えの出来事がまさか本当に現実に身に起きたこととは思いもしなかった。しかし確かに三年の月日がたっていたことは確かであり、空白の三年間は自分は一体なにをしていたのだろうと、ずっと植物人間になって寝ていたのだろうかと、考えても考えても煮詰まらないでいた。
唯一その三年間の空白の時間を認めさせるもの。それは楓との連絡が取れなくなったことがその真実であった。
学校に行く所か、暫く自分のベットで倒れてあの夢のことについて暫く思いめぐらしていた。しかし幾ら考えてもあの夢がとても自分の身に起きたという実感がわかなかった。
林太郎は母親に自分がなぜ交通事故にあい、三年間の時間が過ぎていてのか聞いてみたくなった。
ベットから起きあがると深いため息をついて、ドギマギしながら母に聞いてみた。
「お母さん。俺は三年間いったい何をしていったんだ。事故でどんな風に事故にあったんだ。分からない。気が狂いそうなんだ。お母さんしか分からないことなんだ。教えてくれ」
母の和泉は悲しそう表情で答えた。
「林太郎。あなたは事故にあって暫くのあいだ寝たきりなっていたのよ。私がお医者さんに我が儘をいって家で林太郎を面倒見ますと言って家に連れ帰ったのよ。だからあなたは何も考えなくていいのよ。事故のことは忘れて。ね」
母の表情はまた怪しくなり泣きだしそうになっていたので、これ以上の詮索はしてはいけないと聞くきにならなかった。
「わ、わかったもう昔のことは聞かないことにするよ。そういえば楓と連絡が取れなくて、楓どうしてるのかな」
楓という言葉に母は一瞬大きく目を見開いた。口を小さく震わせると、右手て口を軽く押さえうなだれながら泣きはじめた。
「ど、どうしたんだよ急に」
母の和泉はまるで子供が母親に打たれて大きく泣き叫ぶように、咽び泣きだした。
「か、か、楓ちゃんはじ、自殺しちゃたのよ」
林太郎は何度も自分の家の楓を連れてきては母に紹介していた。母の和泉も楓とは仲良く話し合ったり、色々なことを話し合う中であり、自分の娘のような気持ちをどこかしら抱いてた節があった。それだけに悲しみがより一層蘇ってくるものがある。
母の言葉を聞いて戸惑いを隠せなかった林太郎は叫んだ。
「自殺なんてしてない。俺は信じないぞ」
林太郎はショックのあまり家を出た。
「り、林太郎。林太郎」母は立ち上がろうとしたが立てなかった。
信じられない事実を打ち明けられて林太郎は無我夢中で走った。宛てもなくただ何もかもが嘘であって欲しいと願った。が、時間は止まることを知らない。ただ、対照的に眩しく照らすお日様が林太郎の心情を見事に裏切るのであった。
夕暮れ時。林太郎は俯きながら歩いていた。本当に楓が自殺してしまったのか。もしかすると生きているのではないか。そんな曖昧模糊な思案が林太郎のなかで駆けめぐっていた。
『楓は生きてるはずだ。きっと。そうおもうしかない』
林太郎は決心した。楓の家に行って楓が生きているのか確かめに行こう。そう林太郎は考えると心が少し軽くなった。俯いた顔をあげるとゆっくりとした足取りで楓の家に行くことにした。
住宅地が並ぶ界隈に二階建ての家がる。変哲もない何処か同じ作りの型どった作りの家。立て札には佐藤と書いてある。楓の家だ。
林太郎はインターホンを押した。暫くしてから、「どちらさまですか」と、中年の女性の声がスピーカーか聞こえてきた。
「戸田林太郎です佐藤楓さんはいますか」
「ちょと待ってて下さい」
林太郎は楓の家族とあんまり話したことはなかった。会っても挨拶程度でしかない。
暫く待っていると中年の女性が出てきた。なにやら林太郎をみて驚いた顔つきである。
「林太郎くん。どうしたの」
「楓と連絡がつかなくなって、それで心配になってきたんですか。楓は自殺なんかしていませんよね。」と、明るく調子で言った。
楓の母親は林太郎を凝視している。怪物でも見ているような訝しい目つきで目元を細目ていた。楓の母親は軽く咳をすると理解したのか気持ちを落ち着かせて答えた。
「楓は三年前に自殺しましたよ。校舎屋上から」と冷静な口調でいう。
「なんで自殺したんですか。なにか彼女を追い込むことがあったんじゃないんです」
きっと自分の娘が死んでも冷静でいられるこの母親は普通じゃないと思った林太郎は怪しく思った。
「あんたが楓になにかしたんじゃないのか。それが楓を自殺に追い込む理由を作ったんだ」
林太郎はつい感情的になってしまい、余計なことを言ってしまった。しかし林太郎の暴言に対して楓の母親は何処か冷たい眼差しで林太郎を見ている。王様が奴隷を虐げるようなそんな感じをだしていた。
「あなたのお母さん。とてもあなたのことが好きだったのね。だからこうしてあなたがいるのよ。言っている意味わかる」
「何をいってんだ」
「楓が自殺した理由を教えてあげるわ。それはあなたにあるのよ」
楓の母は薄っら微笑んでいた。
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