台風が運ぶもの

手嶋淳

小説

7,751文字

亜熱帯化するこの列島に、サムとマルタが、仲良くふたついっぺんにやってきた。あいつらは並みの台風じゃあない。

 台風の性格は、臆病、柔和、勇敢、馴致性、知性の有無という点で分類することができる。その分類においては、トロピカル亜科の性格は、馴致し難くそのくせ知性もない、ひときわ愚直で低能と言える――そんなふうに、『台風誌』という本に書いてある。
 サムは自分の性格について考えたこともなかった。「愚直で低能」というのは、そもそもそういう傾向を指しているのかもしれない。誰かに何かを言われとしてそれが響かない、純正のトロピカル亜科と言えるのがサムなのかもしれない。
 サンゴ島の海岸沿い、亭々と並び揺れるヤシの木を見下ろして数を数えながら飛んでいたら、遠くで声が聞こえた。「おーい、サムじゃないか!」オーマイスが十方にコールを響き渡らせて、それから威勢よく海水を巻き上げた。ぱっと虹が架かった。かと思ったらあっという間にサムの隣にやってきて、ほら、こっち見てみろよ、と言わんばかりにサムの顔すれすれのところに自分の顔を近寄せる。高圧的かつ友好的。愉快でたまらないといったふうのオーマイスが舌を出すと、サムは驚いて飛行のバランスを崩した。「相変わらず寝ぼけているみたいだな」オーマイスはおおように笑った。「オーマイス、なんだ、なんか用か?」「ものわかりが悪いな」威勢のいい自分を誇っている少年は、よたつくサムにぼよんとタックルして、「しっかりしろよ、寝ぼすけ」と笑った。
「なんか用か、じゃないよ、おまえを見つけたからこうやって飛んできたのさ」理解できないな、という表情のサムだから、オーマイスは改めてはっきり言う。
「おまえが好きだから飛んできたんだよ!」
「そうなのか?」
「図体だけはでっけえけどさ、おまえってやつは。『そうなのか、果たして、そうなのか』じゃねえよ!」オーマイスは身体を絞って槍のような形になったかと思うと、サムの身体を一気に貫通してサムの背後に移動した。返す言葉もないサムがよたよたと飛行を続けようとしたのは、台風というものは立ち止まることができないからだ。どちらが進路方向なのだかよく分からないままにとりあえず進みながら見渡し、やっと背後に見つけたオーマイスは、くすくす笑っていた。「どっちに行くのさ! 大丈夫か」サムのできることと言ったら、再びヤシの木を見つけること。ここを進路と決めたから、これが進路。しばらく口笛を吹きながら併走していたのだが、曲芸台風オーマイスはサムを相手するのに飽きた。「お先にな! がんばれよ」と声をかけてから、オーマイスは身体を大きく膨らませて力を溜め込んで、一気に脇を駆け抜けていった。目指すはサンシャインステート。夢見る台風は「また、どこかで会おうな!」と、遠い空から別れを告げた。
 進路を急転回する台風の軌道を見たことがあるだろう。猛威と解放を感じさせた思い出の台風もあっただろう。生木を引き裂く暴風。日常の風景を流し去る豪雨。混乱する家畜たちと吠える犬、誰もがどうなってしまうのか分からずに不安や興奮を隠しきれない。そして後に残された強烈な夕焼け空は、台風が激しければ激しいほど、心に刻まれる。また、深刻な爪痕を残した台風もあっただろう。記憶に留まる台風は、勇敢かつ知性があり、力を誇った台風たちだけである。
 でも、そうでない台風もある。サムに遭遇した魚たち、サムの残した夕焼け空を見たカリビアン、皆一様に言う。その日はいつもと同じ一日が暮れただけだった、と。
 愚直で低能。抵抗力を削ぎ気分を台無しにするために使われるこの言葉を面と向かって言われたとしても、きっとそよりと吹く微風程度にしか感じないのが、サムである。サムだって、カリブ海の海面から発生する水蒸気が凝結して生まれたのだし、みんなと同じように、コリオリの力と遠心力で育った。雲を集めて巻いて空を飛んでいる。それが台風というもので、そんなに大差はない。トロピカル亜科は台風の中で最も劣悪であって、何の当てもなく荒野へ迷い込んでいく、と『台風誌』の記述は、容赦ない。――荒野に迷い込んでしまったならば、自分の力でそこを脱出することができずに体力を摩耗し、あとは凍死するだけだ。天下周知のことだ。――
 太平洋上。答えのない夏。サムはただあらぬ方向へ進むだけだった。そう、サムはサムの目から離れて投げ込まれた身であった。サムの根底にあった唯一の自覚は、そのことだけ。問いもなければ答えもない夏の洋上を、ただ、飛行するだけ。
 
 フィリピン沖で生まれたのがマルタだ。マルタは、生まれたときのことをはっきりと覚えていた。暗がりから、ブルーへ。その祝福の色をまざまざと覚えていた。何を不自由と感じることもなく、そのブルーを駆けることに疑問を持つ経験なく育っていたのが、マルタだ。驚くことに、そういう台風もあるのだ。
 何よりその夏は雨が少なく水不足のなかでの、熱帯夜に次ぐ熱帯夜。スコールなくして夏が始まらない地方としては異例の事態に、じりじりと不吉なムードが漂った。宗教家と政治家が戦争の是非を問うて討論する番組からチャンネルを変えると、ニュースは、不作が予想されるなかで、ひとつの台風が生まれたことを興奮の色で報じた。幾日か経って、夜。急激に流れ始める雲。にわかに吹き付ける風。葉擦れの音を奏でる熱帯林もまた、マルタの来訪を告げる。心が妄りに華やぐ。みんなが空を仰ぎ、雲の流れをうかがっている。そうやって忍び寄ってどかっと上陸する。マルタは大いに暴れ、予想を上回る混乱に陥れる。
 ここで『台風誌』を再び開いてみよう。というのは、この本には、トロピカルストーム(サム)とバギョ(マルタ)を引き比べている箇所があるのだ。
 間に入って眠る場合、バギョのほうが暖かい、とか、バギョのほうが人なつっこく、気にせずに寄り添ったまま眠れる、とか書かれてある。
 実際に、マルタの去ったあとは、起き抜けの布団のような湿っぽいが馥郁としたやわらかい香りがしばらく残った。ざわめく心を抑えることができなかった血気盛んな若者たちは、熱狂的な一夜に身を投じた結果、土左衛門となってはるか洋上へ流されて二度と戻らなかった。その明くる日以降。火山の裂け目から水が迸って川が蘇生し、田畑ではカエルが一斉に鳴き始め、カモが目の色を変えて飛来してきてジャンボタニシを啄む。失われた時間を取り戻すかのように水路の水も踊るように下流へと弾けてゆく。翌朝のすかっと晴れ渡る青空のもと、祝福されたかのように大いに潤った下流域では、それぞれに復旧作業が始まっていた。家のなかに引きこもっていた者までもが、鮮明な風に誘われて、のろのろと外に出てきてしょぼしょぼの目を細め、何気なく屋根瓦を拾って、「意外と重いな」などと独り言を漏らす。風にあおられているヘリコプターを見上げて、細い目をさらに細める。倒木の下敷きになって骨を折った老人は痛みに顔を歪めるどころか、傷痍軍人ばりの誇らしげな表情でもって、右往左往する若い衆に指図していた。誰もがマルタの後ろ姿を見ることもないままに、マルタの来訪とは何だったのか、という問いと向き合うのだ。
 
 気がついたのはマルタが後だった。サムはどういうわけか、声をかけるためにマルタのほうへ近づいた。マルタがちらりとそちらを見ただけならば、それだけの話で終わるはずだった。洋上で初めてお互いを知ったその日。マルタは大きな目でサムをじっと見た。見られる、という事態を、サムは生まれてこの方あまり自覚したことがなかった。であるのにもかかわらず、なぜこのときサムは強く自覚したか。それは、マルタの態度による。マルタは進みながら横目でサムに接したのではなかった。簡単なことだ。向きを変えて、真正面から全力でサムを見たのだった。これはマルタの醸す魅力の本質だった。マルタの軌道は人工衛星どころかマルタ本人にも分からない。ただ、目の前に現れる興味関心次第だったのだ。飽きるまで集中し、飽きたら次に移る。そこのところは誰にも予測することはできないものである。
「君はずいぶん面白みもなく進んでいるね」
「そうかな」とそれだけ。
 気が利かないサムの返答。愚直で低能な返答と言うだろうか。いや、これは、サムの素直なあいさつであり、サムの多くを表す表現だった。言い様だ。捉え様だ。サムには雑味がない、とも言える。マルタは最初は暇つぶしのつもりだったが、そのようにサムに吸い寄せられ始めていた。軌道をほとんどまっすぐ無心に進むサムと、無軌道なマルタ。正反対に見えて、ともに雑味がないという点で、お互いは似た者同士だったのだ。
「ねえ、昨日、おもしろかったよ。イカの群れを空中で泳がせたのよ」
 サムは目を見張ってから、笑った。
「ねえねえ、人間を少なくとも十人は海の底に引きずり込んでやったわ」
 サムは同じように笑った。
「すごいおもしろかったよ。わたしは西日をいっぱいに浴びて真っ赤に染まっていて、わたしに向かってみんなが手をふってたわ」
 良いとも悪いともサムは言わない。ひるがえって自分の経験を披露することもない。どうでもいいと思っているのかな? マルタはもっと喋りたくなった。
「その前の上陸も面白かったよ。聞きたい?」
 サムはマルタの大きな目を見て、頷いた。お互いのことを雄弁に伝えあうことができて、事足りていた。
「そのあと、わたしはどうしたと思う?」
「そのあと、わたしはどうなったと思う?」
 出会って数日間、マルタはそういう話をし続けた。サムは相変わらず話を聞くだけで、話の合間にどう思うかと問われても、どう言ったものかいまいち言葉が出てこなかった。どこまでも同質な海が続いていてどこまでも同質な台風が幾多も生まれてきた、という壮大な事実と、どこまでも異質なマルタがいるという微細な事実を、同時に受け止めることがサムにはできなかった。サムの予想をことごとく裏切るマルタがいた。たった今話をしながらマルタはどのように感じているのか。それすらサムには分からなかった。第一、サムの想像も予想もあいまいとしているものだから、マルタの前で困ること以外できない。自分が何をしてきたのか、何者になってきたのか、サムにはそれもよく分からなかった。自分が何者であるかを分かっていなければ、少なくとも何者かであると信じ込んでいなければ、容易には言葉は出てこないものである。マルタの自分語りは、サムにそういうことを教えてくれた。
 会話をしながら海域を北上するにつれ、サムはその身体をどんどん大きくしていった。マルタもまた、さらに力を増して魅力に磨きをかけていく。洋上は荒れ狂い、波は巨大な壁のようにせりあがっては砕けた。それに挑むかのように、シャチの群れがびんびんと跳ねながら乱舞した。やがてシャチたちは散り散りになって別れていった。
 漁船たちは、エンジンを止めて帆を下ろしてじっと耐え、ただ過ぎ去るのを待った。バラバラに砕け散ってしまった老いた漁船もあった。漁船も同じだな、と思いながらサムはそれを見た。帆は漁船ではない。甲板も漁船ではない。エンジンも漁船ではない。船底も漁船ではない。なみよけも船梁も船旗も乗組員もまた、漁船ではない。漁船の漁船たる所以、といえる中心など存在しない。部分の集まりが漁船だったのか。ばらけゆく漁船を目で追えば、ただ名ばかりの結合が漁船だったのだ、といった感慨を抱いてしまうほどに、それらは散り散りに砕け去って、波に消えていく。
 サムはそのように、いろいろなものを見るようになっていた。今まで何も見ずにただただ進んでいたのだと知った。何より増してサムが見たもの、それはマルタの姿だった。マルタは、どこ吹く風の凛々しい姿で前進している。
 では、マルタとは何なのか。マルタは突然怒り出すことがあった。そういうときは、サムには手が付けられなかった。ならば自分を置いて先に行ってくれていい、と言いそうになる。構ってくれなくていいよ、と言いそうになる。想像もしなかった思いが湧きあがって、むしろマルタを遠ざけたくなる。そんなとき、結局言葉にすることはなかった。「何か言いなさいよ」と詰め寄られると、ただひたすら言葉を探した。ただマルタの心を鎮めたいだけだった。
「何でわたしの言っていることを聞いてないの?」
 様々な面相を見せるマルタを見続けては、サムは苦しさを覚え始めた。ときに、つまらない、とマルタは感じている様子なのだ。サムの言葉に意味がないように、サムの存在も意味がない。そう言わんばかりのマルタを、目の当たりにし始めた。
「白けた台風だわ」
 マルタがサムに呟いたとき。「ならば台風はそもそも白けている」と、もっと白けた言葉がサムの頭に閃いた。結局、その魔事がサムを支配し続けたのであり、その発想をくつがえしてくれるものを、サムは唯一探してきた。自他ともに認めるぼんやり屋は、実は必死であることを覆い隠すかのように、ぼんやりしていたのかもしれない。サムは、マルタを通して初めて、そのように自分を理解した。つまるところ、サムの過去は、サムの存在は、目に集約された。その一本槍で、飽きるマルタを、ひどいマルタを、笑うマルタを、見続けた。ここでもう一度『台風誌』をぱらぱらと読んでみても、こぼれ落ちるものがあるものだ、という当たり前すぎる感慨を抱くだけだ。
 はじめのはじめから何ら変わらないのがサムだ。変わり続けるのはわたしだな。マルタはサムに期待しなくなった。そしてつまらないとは思わなくなった。
「このあと、わたしはどうしてゆくと思う?」
「このあと、わたしはどうなってゆくと思う?」
 ただの台風。
 サムは全身でそう語っているように見えた。それがわたしを一番自由にさせる――マルタもまた、何も言わず前を見た。進む先に、比較的大きめの島が見えてきた。
 広大な森と極度に集約された都市群を抱える列島だ。
 
 アナウンサーは、大型の台風が同時に二つやってくる、と興奮気味に伝えた。南西諸島の映像に切り替わると、俄然風が強まっている夕方の道路を、乗用車がいそいそと行き交っている。明日にかけて強風域に入る沿岸は暴風波浪警報が出されている。学校も休みになるかもしれない。塾も休みかもしれない。徹夜明けの勤務から自宅に戻ることはままならないだろう。鉄道も飛行機もぼちぼちキャンセルの模様だ。自宅待機の上陸前夜。
 テレビでは、映像が切り替わり、衛星からの画像が映し出された。二つの台風はほとんど並行してやってくる。予想される軌道は、北西に、北北西に、そして真北へ進むとされている。列島を完全に覆ったうえ、縦貫する予定だ。辿ってきた軌道もまた報じられる。二つの台風は、それぞれ別の海域で発生し、みるみる成長していった。雲の羽根を大きく広げたり縮めたりしながら大きな渦を形成して刻々と変化していった、という様子が見て取れた。取り込み吐き出しを繰り返し一時として同じではないのに一定の形状を保って進む熱帯低気圧。北の海で衰弱するのは四日後と予想されている。
 衛星の提供するコマ送りの画像はまた、サムの目に映るもの、そのものだった。マルタは変化する。変化しないのはマルタの思い出だけ。マルタそのものは変化し続けていく。その変化をたった今も追い続けている。
 ただの台風。ただの台風がふたつ、ピークを迎え、やがて極の方向へ滑り込みながら収斂しながら、そのときまた別のどこかの海域でまた別の台風が生まれる。
 晴れ渡って穏やかな微風がそよぐ「台風の目」の円形世界に、巨大に渦巻くマルタが映っていた。
 
 夜、目が覚めると、意外と静かだなと思う。しかし、それは目が覚めたタイミングのことであって、窓ガラスに打ち付ける雨の音が頬打つ夢のように、急にぼくの耳に入る。タオルケットを抱きしめたまま目を開くと、本棚、天井、そして、室内干しの洗濯物がちっとも揺れることなく、台風の夜を迎えていた。ぼくは何の夢を見ているのだろう。すごく頭がすっきりしていて、どんな夢を見ていたのだろう、と繰り返し思う。さらに針金で止まっている屋根のうえのアンテナが吹き飛ばされはしないか、心配になって電気を点けた。
 海岸沿いでは、一人の老人が犬の散歩にでかけていた。それは夜明け前の日課である。耳が遠くなり、視力も衰えていて、それに伴って判断力も随分といい加減なものになっていたけれど、日課は日課だ。風が強くても、海岸沿いを歩くコースはもはや彼の心を支える一本の蔦。堤防に波が打ちつけられて水しぶきがあがっても、意に介さない。老人のおともをする黒い犬は二本の脚が麻痺していて、足取りが危うい。にもかかわらず、夜明けの台風のなかをゆっくりと進んでいくことに迷いはない。雨風にさらされてただ歩くだけである。主人と同じく、いつも通りにするだけのこと、果敢に堤防を歩いた。波に飲まれて海に投げ出されたならば、という心配はいらないということだ。救助のヘリコプターは到底、出動することはできない。堤防では変わり映えもなく、幾度となく波が押し寄せては大きく砕けた。
 里山では、木々が繊毛のように靡いたり、四方八方から吹く風でぐしゃぐしゃに吹き混ぜられたりと、やりっ放しのいたぶられようだった。一斉になびいているのは、実りの季節を控えた水田も同様だった。ざらざらと音をたてて横殴りの風に押し流されている青稲。ばちばちと急激に叩き付ける雨が崖を洗い流して、投棄物や什器に付着する泥を洗い流した。人の気配はなく、切り倒された材木は沈黙で応戦している。一つのセルフビルドの山小屋からは大音量の音楽が流れてくる。カレーを食べながらライブで大風をお迎えしているのだ。音楽家なのか宗教家なのか革命家なのか、何を考えているのか、一体何なのか。
 と、郊外で、停電のマンションの窓ガラスが一斉に割れて、ガラス片がフローリングのうえに飛び散った。もうぼんやり雲に色差す夜明けである。夫婦は目を覚ましてとっさに赤ん坊の様子を覗き込んだ。固く目を閉じ、坊やは寝息立てずに眠りのなかだった。混乱と恐怖で泣き続けていたのは、夢のなかの赤ん坊だった。夫婦の夢の中の赤ん坊の見た夢は、暗くて吹きすさんで、苦しくて荒れ果てて、真っ暗だった。まるで、生まれる前の暗闇であるかのように、真っ暗。
 サムは旋回する。中心付近は、サムの一生のうちで最高の風力を示す。愚直で低能なトロピカルストームの、その目に映るものを言葉にするのは難しい。言葉にしきれない幾多の台風がそうやって北へ去っていく。
 上陸前夜。いや、もう朝だ。クリーム色の電球で字を追っていたのだが、そんなこんなの気分も終わりを告げ、『台風誌』のページを閉じた。半端に目を覚まして、ろくに眠れなかったなと、下ろした雨戸を見やる。乱暴に雨粒が叩き付けられている、その音に誘われて心が疼く。ぼくは長靴を履いて、コンビニに駆け出しがてら、屋根のうえのアンテナを確認した。

2014年9月15日公開

© 2014 手嶋淳

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"台風が運ぶもの"へのコメント 1

  • 投稿者 | 2014-09-21 18:48

    サムになれる小説。

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