Nテレ女性アナの殺人事件「Nテレアナ・マーダーケース」が迷宮入りになってから愛国探偵は次なる事件に興味を持った。全米を揺るがすスキャンダル事件「アンナさん殺人事件:アンナ・マーダーケース」である。愛国探偵には想像もつかないほどの凄い遺産を巡っての殺し合い…無毛(毛がないこと不毛に激似な意。中年男の禿とかAV女優のパイパンにも似る)な醜い事件だ。
「金貰っても死んじまったら元も子もないじゃないか」愛国探偵 異能清春は、いつものようにオナニーしながら呟いた。おかずは無料で配っている通販雑誌だ。愛国探偵は通販雑誌の女性下着写真が大好きであった。おしゃれなチノパンを膝下までずりおろしての愛国行為であった。愛国探偵は子孫繁栄のための精子消費を軽蔑していた。子づくりに励んでも馬鹿野郎ばっかしの世の中をさらに存続させるとことこそ無駄だと思想していた。何も産まれない無駄な精子消費こそ愛国のためになると哲学したのであった。
愛国探偵の事務所はオタクの聖地である秋葉原に近い千代田区岩本町の古いビルの中にある。ちなみに隣の部屋は「建築設計」とかいう建築士のための建築士による建築士のオナニー雑誌らしい。ここの編集長である織田裕太郎は、大学で哲学を学んだだけあって哲学堂に居住していたが、今は「自分の汚い過去を洗い流すため」に洗足池に住んでいる。サムタイム時々には愛国探偵の助手となることもある暇人だ。
「うっ!」ようやく精子を放出させた愛国探偵は、ウェットティッシュでチンコに残った精子を拭き拭きして、おしゃれなチノパンを穿き直した。愛国探偵はノーパン主義だ。その時だ。チンポーン!玄関のチャイムが鳴動した。
「ふぁーーーい!」とか愛国探偵は馬鹿マルダシの声を出しながら真夜中のドア(by松原みき)を開けた。スティウイズミー。ドアを開けるとそこにはミニスカート美脚な、うら若き女性が勃起…いや、立っていた。「うひょひょ…なんすか?NHKすか?うちテレビないすよ」愛国探偵が言うと、美脚な娘は愛国探偵の股間をじっと凝視している。それに気づいた愛国探偵は“え、もう俺に感じてしまったのかしら?”なああんて自惚れた考えを私想していると「あのう…ズボンが濡れていますよ」って言われてしまった。
「あ!」愛国探偵は驚愕した。先ほどの精子残がおしゃれなチノパンの股間を汚していたのであった。愛国探偵は50歳なので尿道も精道も緩いのであった。パンツさえ穿いていれば精子残が滲みるこもなかったのに…。“もうノーパンはやめよう”と愛国探偵は夢想した。
「あ、今ね、洗いものしてたんですよ。あはは、そんなことより何かこの愛国探偵に御用ですか?」
「膣は…じゃなかった、実は…」美脚娘はわざとらしい言い間違いに赤面した。
「お!なかなかユーモアのわかる方ですね。アイライクミー、さ、部屋の中にインサート挿入しなされ」
「あ、はい」美脚娘はまだ愛国探偵の股間を凝視している。それに気づいた愛国探偵は股間を抑えながら「どうぞ」と部屋の中に誘い入れた。
「日本茶がいいですか、昆布茶がいいですか?」
「あのう…失礼ですが、珈琲とか紅茶とかはないんでしょうか?」
「お!粋なホープですね。わかりました、そのリクエストに応じましょう。ところでお体は丈夫な方ですか?」
「え、なぜですか?」
「珈琲も紅茶もあるんですが、賞味期限が10年前に切れちゃってるんです」
「…じゃ日本茶にしてください」
「え、残念ですなあ…あ、これも3年前に賞味期限切れだわ」
「…飲み物はもういいですから私の話を聞いて下さい」
「あ、わーりました。そんじゃそこに腰掛けて下さいな」愛国探偵は美脚娘を愛国椅子に座らせた。愛国椅子とは愛国探偵がソープから盗んできたスケベ椅子に汚い座布団を上乗せしただけの椅子のことだ。
美脚娘が愛国椅子に座ると美脚が強調されたうえにパンティも見えてしまった。愛国探偵は見て見ぬふりができない。バカ正直な男なのだ。
「あのう…パンティ見ながらお話を伺ってもよろしいですか?」愛国探偵が言うと「いいですよ…」と、ややふてくされて美脚娘が丸見えのパンティを抑えもせずに答えた。
「黒いパンティって悩ましいですよね…」愛国探偵はゲビタ笑いを浮かべながら言った。
「あたし、パンティ穿かない主義です。見えているのは陰毛でしょ?」
「…」愛国探偵は絶句した。
「ほんじゃ先っぽに付いている赤黒いのは陰唇ですか?」
「あ、そうでしょうね。ご希望ならば広げてお見せしましょうか?」
「え、ほんとですか?いやいや…探偵は生殖…いいや、聖職ですから、そんなものは見ません。パンティだけで、うんにゃ陰毛だけで結構でございます」愛国探偵は生まれてから3度目の嘘を言った。
「…こほん、それではご相談を伺いましょうか?」
「はい…膣は…あらやだ、実はでした」
「うーん、なかなかユーモアが理解できる方ですね。アイライクミーインユアセックス。goodですよ。で、その話というのは…」
「はい、私は赤石千尋(あかいしちひろ)と申します。sex好きな女子大生です…」
美脚娘 赤石千尋は話しはじめた。
愛国探偵は、これから陰惨な殺人事件に巻き込まれてしまうことにまだ気づいていなかった。
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