「なあ、この居酒屋の壁ってのは、どうして斜めの高級絵画だけで終息しているんだ?」
「全部をまとめて購入したからな。例えばお前は、自分と同居をしている幼女の脱糞を、軽々しく見過ごすことができるのか?」
「できるわけないだろ。そんなことが起こったら、すぐに台所のカップラーメンの蓋を開けるさ。素材のよくわからない気持ちの良い蓋! その瞬間に僕らは、一つになるんだからね」
「奇妙なバナナ・スマイルだこと。ここの創設者が何を思って、あるいは何を胃の中に蓄えているのかなんて、お前はこれっぽちも考えていないのだろうね。……でもお前は戦場で死ぬよ」
「なんだと! そんなに女の十二指腸揚げが大事なのか?」
「そうだね。俺はあの子の素晴らしき十二指腸球部に、勃起した自分のマラの先端を押し付けて、そのまま彼女の消化器官系の美しさを本人に説きながら射精を完了したいんだ! きっと喜ぶよ。それに人体のことも知れるから、一石二鳥なんだ」
「へへへ。勝手に喋ってろ。へへへ。こっちはしょせん、肛門を食べることしかできないんだから。へへへ」
「お前さ。その悲しくなったり、ネガティブ思考が脳内に蔓延したりすると、すぐにへへへって笑うのやめろよな」
「でもお前の絨毯はさ、驚異的な水分吸引能力をもっているんだろう? まるで掃除機みたいに毎晩うるさく喧嘩してる。カーペットと一枚の板で騎馬戦をしているのを、近所のぼけ老人が何度も目撃しているんだ。つまりお前の中での世界遺産は、どこまで精密に検査をしたとしても、コンビニエンスストアで売られているような荒い芋型キャンディーにしかならないの」
「ああそうかあ……でも僕らの森林火災だけじゃあ、正方形隔離室を新聞紙に書くことはできないよね」
「赤いゴミ捨て場に願うしかないさ。必死に……」
もしも落雷を高速で避けることができるとしたら、あるいは、女子高生が嫌悪を感じている塾講師に対し、水銀のような純粋さのあるロケット推進を行うことができるとしたら、僕は高級万年筆の先端を舐めるという、人生最大の目標を達成することができる。そして、その先端を人差し指に装着し、叔母と曽祖父の脳を解体。まさにサイケデリックなエントランスホールを!
「ええ! 車輪が付いてる万年筆! ああ! 美しき蒸気があるね!」
「でも僕らはここ以外の居酒屋の暖簾を触らない」
三日月色の服を、籠城している科学者にあてがう。裁判官の靴を、上昇している学芸員に与える。その際に突き出てくるお茶の間の香りを、試験管に入れる裁判官。支持者はその全員が乾燥に悩んでいて、校庭の砂とダイビング体験を白米よりも優先的に所望する。涙腺で尿意を得た全ての学会が坂道を創り上げ、足の二本指でティッシュの一枚を掴み、木材の舞台に居る餓鬼を包む。未体験の少女が藍色の花の舌で、遠回しに科学を否定した。
「でも君たちは、いずれにしても画材じゃないか」
「ああ、それは一世紀前の話だね。……おれのおやじは言っていたよ。『ほら、この長い銃を素手で撫でてみな。カサカタとした音が心地いいだろう? もう健康的な朝の活動だとか、年始にある新聞配達をしなくていいんだ。なにも意味がないし、ライフルの高い弾をお小遣いとしてくれてやる』ってね。あの人はいつでも、母親のたまごを子供だと思って、逆におれのことを卵だと思っていたんだ」
「それってなんかの病気?」
「いや、ただの趣味。だからたまに間違える」
恥垢の風。生物的な雄の香りが、新入の女子高校たちを包む。直立を強制されている男は、自宅のポストから見える茶色い封筒を見つめながら脱糞をする。チョコレートの色が赤くなる時、誰しもが、頭の中で建設をしていた街をボールペンで潰してしまう。彼らはどこまでも浮遊的で、臓物ですらも致死量になる。硝煙の香りがする幼馴染は、誰もが三年後の火曜日に再開をしようと話している。
弾速のような政治。人参を好む彼らはそれを実行に移す。液晶画面で作られた脳みそを素手で食べる。遅れて出された人参を、フォークのように器用に使う。「食事をしているとね、踏みつぶされたが生きている虫のような悲鳴が聞こえるの」選りすぐりのフード・ファイター。コーラに刺したストローに、婚姻届けを向ける。
コック長が呼びつけられ、無関係な職員からも怒声で刺される。コック長は感情と共に衣服が黒くなる。子分のコックたちは、物陰からそれらを教訓にしようと必死に考える。
全体的に色を失いかけている教会は、所属している神父が判断能力を喪失していることを理由にスナック菓子を蹴りつけている。黒い電柱に少年を押し付けて、その柔らかな口に自分の性器をねじ込んでいる絵を描いている……。
「ここは女の子が最強になれる街なんだ」六角形の眼球を備えた少年。彼はチョコレートの右手で教会の扉をたたく。ベテラン牧師が下っ端の信者で少年を追い返す。
「見てるだけって、言ったはずなのに……」地面の茶色を感じる。どこか別の水面で育ったワインが目の前に球体として現れて、ネオジム磁石のように黒くなる。
独りよがりな観測者はそれを眺めていた。いつまでも双眼鏡を手にしている彼は、いつの間にか平地が髑髏型の爆弾によって無くなったことに気づいていない。彼は、どこまでもレンタカーのキャタピラを信じていた。
「さらにおまけで、六畳間と七味の恋愛! もしもの時は、あの土台を殴れ! 個人所有の万有引力は、君や隣人の儚い両親の力になるし、サツマイモを作った時の煙だけは、宇都宮の隅を好意的に受け取るぞ! ほら、誰もが肉親の血液型に注目している! ほら、誰もが肉団子の掲示板に注意している! 私は三枚おろしにはならないし、科学では個別の境目を溶かすことができない! しかし私は信じている! この現実世界での白い綿が、みんなの口の中の唾液を二倍にすることができる! 全員が陰口を吐いているから、全員のことを無視しても良いんだって、はげ頭の神主様がおっしゃっていました! ええ、そうです。私は図書館の中にある夕焼けを見たことがあります。洋館に住んでいる藁人形と、それについてきた紅茶の香りだけが、小銭を取得するための口裏を合わせていたから。他の生命体は、ちぐはぐなことを話すんです。父と母が離婚をしました。叔母と叔父が一つになりました。家庭科の授業で登場する、幸せそうな四人兄弟が憎くてたまらない。事情聴取をしている警察官は一斉に戸惑い、どうせ無理だと諦めながら違法薬物を摂取するためのパイプや注射器を手に取った。私はあの二人の現役時代を知っているフリをします。原色だらけの湾曲世界は、すぐそこに迫る……」彼の中のキャタピラが、音を出さないように動く。音を出して、すぐ近くの母親にこちらが寝床を抜け出そうとしている思惑を悟られないように、慎重を全身に送り込んで、ゆったりと動く。
観測者の彼は休憩時間を見誤らない。彼にとってはそこが唯一のガス抜き時間だから。そこを逃せば、いつまでも溜めていた悪寒のするガスを吐き出せない。彼にとっては自宅ですら戦場に成り得る。だからこそ彼にはコンビニエンスストアが必要で、それこそが全人類の望んでいる結末の支えになっている。
創業者こそが、開幕に困惑を脳に得ている種族。彼らはどの経営者よりも四肢が細く、山羊よりも強烈な孤独願望を持っている。そして子犬のように震える女を妻として求める。
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