人間賛歌(第8話)

新山翔太

147文字

夢というのは決して理想郷とは限らないのです。
地獄の様な世界もあります。彼は現実を抜け出したという事ですね。

夜風よ君は暇だろう
聞いておくれ私の言葉を
わたしは親をとうに無くし
こどもはとうに夢の世界へ旅立った
わたしなどに救い無き
ただ死ぬばかりその事ばかり
わたしも
わたしも君のように
自らの周りに人居らず
その人の周りに人が居る
そんな
そんな君のような
夜風になってあの人の元へ
母と父、そしてわたしの娘の元へ
いきたい

2022年8月4日公開

作品集『人間賛歌』第8話 (全10話)

© 2022 新山翔太

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