メニュー

 

 

それは場末のサアカス団を観終えた後
揺れなくなった空中ブランコの下で
からっぽのライオンは眠ってゐる
散り散りの紙吹雪こてんぱんの檻
出刃包丁の柄は煌々とぬめってゐる
ぽっけから解けだしたチヨコレヰト
唇に塗りたくって犬歯が嗤う

 

あなたのわたしと
わたしのあなたが

組んず解れつ
刺し違えたら
21gは喪失する
or
21gは遺る

 

残念なことに
観客が誰もいないこと
だあれも知らないこと

 

 

 

© 2019 七曲カドニウム ( 2019年12月1日公開

作品集『夕闇通り七番街、店名は「深淵」でス。』第4話 (全7話)

読み終えたらレビューしてください

みんなの評価

0.0点(0件の評価)

ログインすると、星の数によって冷酷な評価を突きつけることができます。

  0
  0
  0
  0
  0
ログインするとレビュー感想をつけられるようになります。 ログインする

著者

「003 目分量」をリストに追加

リスト機能とは、気になる作品をまとめておける機能です。公開と非公開が選べますので、 あなたのアンソロジーとして共有したり、お気に入りのリストとしてこっそり楽しむこともできます。


リスト機能を利用するにはログインする必要があります。

"003 目分量"へのコメント 0

コメントがありません。 寂しいので、ぜひコメントを残してください。

コメントを残してください

コメントをするにはユーザー登録をした上で ログインする必要があります。

作品に戻る